派遣社員の婚活問題|出会いの見つけ方
目次
結婚相手を探すために”婚活”をすることは、昨今ではごく当たり前のこととなっています。また、派遣という雇用体系で働く方も珍しくありません。
派遣社員が婚活を行うにあたって、知っておきたい現状や、近年注目されている、安定して働くことができる派遣の種類について、詳しく解説いたします。転職を考えられている方も派遣について知っておくと安心です。
結婚相手を探す婚活をするのは、ごく当たり前のこととなっています。
そこで派遣社員が婚活を行うにあたって、どういった点で注意したらいいでしょうか。
派遣社員にとっての婚活の現状や、近年注目されている安定している派遣の種類について、詳しく解説いたします。転職を考えられている方も派遣について知っておくと安心です。
婚活の現状

独身の男女が、結婚のために相手を探す活動をする「婚活」という言葉が生まれて久しくなりました。婚活パーティーなども多く開催され、なじみ深いものです。
近年は終身雇用で働くという考えが薄れてきており、さまざまな雇用形態で働く人がいます。派遣社員の中には婚活を考えている人も少なくありません。
少し前までは派遣社員は結婚が難しいといわれていましたが、実際のところは派遣だから結婚できないというわけではないのです。
近年は、結婚をしたいと考えている人が減ってきているといわれています。国の調査によると、50歳までに一度も結婚をしていない「生涯未婚率」は年々上がっており、大きくニュースや新聞でも取り上げられるほどです。
そのため、結婚適齢期と呼ばれる年頃の独身者が結婚したいと思ったら、婚活をするのはもはや普通のこととなっています。
派遣社員がなぜ結婚できないと言われるのか?
派遣社員はなぜ結婚が難しい、できないといわれていたのか、理由を考えてみましょう。
まずは、将来が不安定であること、そして収入が低いことなどが挙げられます。
将来を見通すことができないため、長い人生を共に歩むことになる結婚相手としてみると、避けられているとも考えられます。それぞれの点について、個別に解説いたします。
将来が不安
派遣社員は、企業と直接雇用契約を結ぶ正社員と違って、派遣会社をはさんで3カ月や半年といった一定の期間を定めた雇用契約を結びます。そして、派遣先と契約を更新しながら働き続ける、という形態で働いています。
一方、正社員は一度雇用されると定年まで働き続けることができますが、派遣社員は法律によって同じ職場で3年以上働くことができません。
そのため、3年経過すると派遣契約が終了し、違う派遣先を探さなければいけません。
同じ場所で安定して働き続けることができないことは、将来が見通せない不安に直結します。また年齢によってはなかなか仕事が決まらないといったこともあり、結婚をして家庭を築くことを考えるにあたって、大きな懸念材料となりうるのです。
収入が低い

派遣社員は、正社員と比べてみると、収入面でどうしても低くなります。そのため、結婚を考えるにあたって大きなハードルとなります。
派遣の給与形態について、一部は月給制もありますが多くは時給制です。残業の際に時給が加味され、交通費が支給されるものの、基本的には働いた時間分×時給の金額の給与を受け取ります。
正社員の場合は、月々の給料が固定となっています。そして、給与以外に、交通費、残業代が加算されます。
そして、年に数回、業績や能力に応じたボーナスが出たり、福利厚生で、家族手当・資格手当・住居手当などの各種手当を受けたりすることができます。年をおうごとに昇給もあります。
基本給だけ比較すると、正社員の方が派遣社員より低いこともあります。しかし、トータルで考えると、正社員の方が収入面で優位にあります。
派遣社員は収入面で考えると、結婚相手として難色を示されることがあるのです。そのため、結婚を考えるにあたって、大きなハードルとなってしまいます。
両親に言いにくい
恋人として付き合っている時と違い、結婚はお互いの家と家とのお付き合いが関わってきます。そのため、お付き合いをしている2人だけの問題ではなく、家族と家族の問題となります。
終身雇用という考え方が薄れてきている昨今、20代・30代という若い世代にとっては、非正規で働くことはそれほど珍しくないので、お付き合いをするのにあたって、支障がないことも多いです。
しかし親の世代にとっては正社員=終身雇用、という考えが根付いています。正社員は安定している、一方、派遣社員は不安定と思われるため、派遣社員と結婚することを反対したり、眉をひそめられたりするかもしれません。
しかし、派遣社員でも安定した雇用であれば、両親に紹介しやすくなります。
安定を求めるなら常用型派遣・紹介予定派遣
結婚をして家庭を持つことを希望するのであれば、登録型派遣の仕事では、不安を感じることもあるでしょう。
将来を考えるにあたって、不安定な働き方ではなく安定した雇用を求めることも視野に入れる必要があります。
近年では、派遣社員であっても安定した雇用形態で働ける派遣や、正社員として雇用される前提の派遣もあります。この二つの派遣についてそれぞれ解説をいたします。
常用型派遣

「常用型派遣」は、派遣先によって派遣会社とその都度雇用契約を結びなおす「登録型派遣」とは異なる形態です。派遣でありながら安定して雇用されて働ける方法です。
常用型派遣として働くには、まず派遣会社と期間を定めない常時雇用の契約を結びます。
そして、派遣会社から企業へ派遣をされ、その勤務先で派遣社員として働きます。その勤務先においての契約期間が終了をしたら、また違う会社へ派遣されて働くというサイクルを繰り返していきます。
働き方自体は従来の登録型派遣とまったく同じですが、大きな違いは派遣会社と常時雇用の契約を結んでいることです。
契約期間中に働いていない待機期間が生じたとしても、派遣会社との契約は続いていますので給与が支払われることとなり、これはとても大きなメリットです。
登録した派遣会社にもよりますが、給与以外にもボーナスが支給されることがあったり、充実した福利厚生も利用できたりするなど、正社員と同じ待遇を受けられる安定した雇用となることが特徴です。
紹介予定派遣とは
「紹介予定派遣」とは「常用型派遣」とはまた違った形態で、正社員となることを前提とした働き方です。
まず、派遣会社に登録し紹介予定派遣の仕事に応募をします。仕事が決定したら、派遣社員としてその企業へ派遣され一定期間働きます。
契約期間が終了した後、派遣先との合意が得られれば、その企業の正社員として直接雇用されます。
働く側は、まず派遣社員として勤務することで、その会社の雰囲気や仕事の方法を経験することができます。段階を踏んで正社員として雇用されるので、安心して働くことができます。
また企業側としても、一定期間を設けることで、その人のスキルや仕事振りを見極めることができ、即戦力となる人材を雇えることから、雇用のミスマッチを防ぐことができます。
紹介予定派遣は、双方にとって、メリットがある雇用形態なのです。
紹介予定派遣は、大手企業や有名企業も取り入れています。派遣社員から正社員になれるということで、非常に人気が高いことが特徴です。
まとめ

いざ婚活をしようと思ったときに、派遣社員として働いていると収入面や将来のことを考え、どうしても不安になってしまいがちです。しかし、一昔前のように、非正規で働いていると結婚できない、というわけではありません。
近年、正社員と同等の待遇を受けられる常用型派遣、そして、企業の正社員として雇用のチャンスがある紹介予定派遣など、派遣の働き方でもさまざまな雇用形態があります。結婚を考えている方は将来を見据えて、自分のライフプランに合った仕事を探しましょう。