派遣の基礎知識

コロナにおける派遣切りの実態|実際の失業率は?

2021.05.31

新型コロナウイルスの影響を受けて、派遣切りにあい、職を失ってしまった人が続出しています。派遣社員の解雇は、正当な理由があれば認められますが、不当解雇の場合もあり、労働基準監督署や弁護士に相談すると、引き続き働ける場合もあるのです。

この記事では、コロナにおける派遣切りの実態と、実際の失業率を見て、派遣切りが問題になるケースについてご紹介していきます。

派遣切りとは

派遣切りとは、派遣契約を派遣期間が終わる前に打ち切ることをいいます。そもそも、派遣の法的な契約関係は、派遣社員と派遣先で労働契約が結ばれているわけではなく、あくまでも派遣元の派遣会社との雇用関係の下で仕事をすることになります。

派遣社員は派遣先から仕事上の命令を受けて働くことになりますが、実際のところは派遣会社との間の雇用契約を中心に働くということです。

実は派遣切りには2種類あり、1つは派遣先の会社と派遣会社との間で派遣契約が打ち切られる場合、もう1つは派遣社員が派遣会社を解雇される場合です。

派遣社員は不安定な立場に置かれがちなので、同一の派遣先で3年間働き、派遣先の会社から、実際に行った業務内容が他の正社員と同程度と認定された場合、派遣先の会社から直接雇用されることがあります。派遣社員が派遣先に雇い入れを申し出ることも可能です。

ただし、派遣先も社員をたくさん増やすと、会社の業績が下がったときに人件費がかさんだり、派遣社員の勤務態度が良くなくても正社員になると簡単に解雇を考えられなくなったりといったデメリットを抱えることになります。

なので、派遣先の会社が派遣契約を終了(=派遣切り)してしまうケースが多く、このことがたびたび「不当解雇だ!」として問題になっているわけです。

派遣切りの実態・失業率

派遣切りの実態・失業率は、2020年春に広がった新型コロナウイルスの影響で厳しい状況になっています。総務省が2020年8月に発表した労働力調査によると、非正規の雇用者数は前年同月から120万人減り、完全失業率(季節調整済み)は3.0%まで高まりました。

減少している分野はサービス業ですが、製造業でも離職する人が増えており、大多数の企業は新規求人の検討が難しい状況になっています。派遣社員を中心に、非正規雇用で実際に働いている人は、2019年から減少し続けている厳しい状況です。

一方で、派遣社員とは対照的に、正社員の数は全体で増加しています。実際の数字を見てみると、2019年8月と比較した場合、38万人も増えていることが分かります。増加率が高いのは、コロナ禍で需要が高まったIT(情報技術)の分野と、人手不足が続いている介護業界です。

特に派遣社員を中心とした非正規雇用の数が減少傾向にあるのは、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた大手から個人の飲食店と、ホテルなどの宿泊業です。厚生労働省の調べでも、コロナの影響で維持できなくなった従業員数は、2020年9月23日時点で6万人にも上っていることが分かっています。

ただでさえ、派遣切りで不安定になりやすい非正規雇用の従業員には、2021年現在でも厳しい状況は継続中だというわけです。

コロナを理由にする解雇は違法?

コロナ禍の影響を受けて、派遣先・派遣元の会社から契約を打ち切られてしまった派遣社員の人は少なくありません。

実際のところ、労働契約法16条の『解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする』とされており、コロナを理由にして行う解雇は、正当な理由によるものだと言えるのだろうか?と思ってしまうかもしれません。

この場合、契約解除したのが派遣先の会社か、派遣元の会社かで、不当解雇に当たるかどうかが変わってくるのが現状だといえるでしょう。結論から言うと、派遣「先」との契約が打ち切りになった場合は違法性が少なく、派遣「元」との契約解除だと不当解雇に当たる可能性があります。

この項目では、どんな場合に契約解除が問題になるのか、まとめてみました。

①派遣先との契約が打ち切り

派遣先との契約が打ち切りになった場合、基本的に違法になる可能性は少ないと考えられます。そもそも、派遣先と派遣社員の間には、雇用関係・契約関係が存在しないので、違法かどうかを問うのは難しいというのが一般的な常識となっています。

ただ、派遣先の会社と、派遣元となっている派遣会社との間では、契約不履行が生じる可能性はあります。もともと、「●月●日まで、この条件で●人を派遣させる契約」を結んでいるのが一般的なので、この条件を満たす前に契約を解除してしまうと、契約違反となります。

派遣先の都合で契約期間が終了する前に中途解除する場合は、派遣元に対して、十分な猶予期間を設けた上で契約解除を申し入れて、さらに承諾を得なければいけません。

②派遣元との契約が打ち切り

しかしその一方で、派遣元と派遣社員との間の契約が打ちきりになった場合は、違法になる可能性があります。派遣社員は派遣元の会社との雇用関係を結んでいるので、一方的に雇用契約を解除することは許されないからです。

正当な理由なしに派遣契約を解除するのは「不当解雇」に該当し、派遣社員は派遣元の会社に対して、相応の給料、また慰謝料も請求できる場合があるので、この点をしっかりと覚えておいてください。

派遣元の会社は、最低でも30日前には派遣社員に解雇の予告をしなければいけません。不当解雇をされそうな場合は、不本意ではあるでしょうが、新しい派遣会社を探しながら、契約解除の理由について派遣元の会社に問い合わせてください。

派遣切りの無効を主張する場合

派遣切りの無効を主張する場合、相談する先は①労働基準監督署、②弁護士、③支援団体の3ヵ所が挙げられるでしょう。

まずは、労働基準監督署に相談してみてください。相談する場合には、就業条件の明示書を用意し、契約期間の1カ月前に更新手続きをしてもらったかどうか確認しましょう。派遣会社は契約終了日の1カ月前までに、派遣社員に更新するか、契約終了するかを伝える義務があります。

ただ、労働基準監督署は日頃から多くの対応に追われているので、個人での相談だとなかなか問い合わせに応じてもらえないケースも少なくありません。

そんな時、次に味方になってくれるのは弁護士です。請求内容から用意するもの、実際にとるべき手段まで、豊富な経験から最善の策を提示してもらえます。

実際に、2020年に政府が緊急事態宣言を出したときに、派遣先から在宅勤務を命じられた派遣社員の女性が、営業電話のノルマを課されて、実際にノルマを達成していたにもかかわらず、派遣切りにあった事例があります。このような場合も、弁護士に相談すれば、不当解雇を訴えることができるでしょう。

また、支援団体が派遣切りにあった人を対象に緊急相談会を開くこともあるので、公的機関のウェブサイトをチェックしておくと良いでしょう。

まとめ

この記事では、新型コロナウイルスの影響を受けて派遣切りにあってしまったときに、どのように対応すればいいのかについて、ご紹介してきました。

派遣切りは、場合によっては不当解雇に当たる可能性があることを理解しておきましょう。自分がそのような事態に巻き込まれたときも、泣き寝入りすることなく、是非相談できる場所に足を運んでみてください。

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