現代のネットリテラシー|業務にも関わる基本事項
目次
ネットリテラシーについてきちんと理解したうえで守ることは、現代社会では不可欠です。それは当然、仕事をするうえでも欠かせません。むしろ、社会人だからこそ、正しい知識や認識を持って業務に携わるべきといえます。ネットリテラシーに関する知識に自信がある人もない人も、改めて確認しておきましょう。
ネットリテラシーとは
インターネットを正しくモラルをもって適切に使いこなすスキルのことです。リテラシー(literacy)は「識字能力」という意味の英単語のことです。そこから派生して、日本では「使いこなす能力」という意味を含むようになりました。使いこなすというのは、インターネットを便利に利用するだけではありません。不必要な個人情報の流出や著作権の侵害など、自分が被害者にも加害者にもなりうるリスクを避けながら正しく利用していくことをさします。このようにインターネットを適切に使いこなせる能力を「ネットリテラシー」と呼びます。
ネットリテラシーがなぜ重要か

生まれたときからインターネットが普及した環境がすでにあった世代も社会人として活躍しているいま、インターネットを当たり前に使う人が多くなっています。しかし、技術的に使える人が、ネットリテラシーを有しているとは限らない点に注意が必要です。慣れ親しんでいるからこそ、深く考えずに利用しがちではないでしょうか。インターネット上に存在している情報が正しいのかの判断や、書き込んでいい情報なのかを判断できるかなど、適切に情報を扱えることが求められているのです。
ビジネスにも影響
ネットリテラシーの有無は、仕事をするうえで欠かせないものとなっています。企業で適切な使い方をするためには、インターネットを利用する際のリスクを知っておくことが大切です。業務上懸念すべきリスクは主に以下の3つです。
- SNSの炎上
- 情報漏えい
- クラウドサービスによる流出
企業の一員として自覚をもってモラルある行動をしなくてはなりません。また、たとえこのような問題が生じなかったとしても、自身のモラルの低さが露呈すると、社内での信用にも関わってくるでしょう。
ネットリテラシーが低いとどうなる?
ネットリテラシーの欠如により生じるトラブル事例には、以下のようなものがあります。
- サービス利用者の個人情報が流出してしまい損害賠償請求された
- 自社のサイトで使用した文章がほかのサイトの文章を無断転載したもので、引用元の記載など行っておらず著作権侵害になってしまった
- アルバイトがSNSにアップした写真により炎上し、店舗を閉鎖せざるを得なくなった
一度このような事態が生じると、信頼を回復するために多大な時間や費用がかかることになります。トラブルを未然に防ぐことが何より重要です。
ネットリテラシーが重要な場面
仕事をするうえで、ネットリテラシーを大切にすべき場面を知っておきましょう。
- 社内でのインターネット利用
- 顧客情報の扱い方
- SNSでの情報発信
このような場面でネットリテラシーを欠いた行動をしてしまうと、企業だけでなく顧客に対しても、大きな損失を与えかねません。個人レベルでは解決できない事態とならないよう、注意すべき点を改めて確認しておきましょう。
社内でのインターネット利用

社内からインターネットを利用する場合には、アカウントやパスワードの管理、利用端末のセキュリティに注意しましょう。パスワードの使いまわしや、パソコンやモバイル端末のセキュリティレベルの低さが原因で、情報漏えいなどが起こりえます。
インターネットを利用することで企業情報を盗まれるリスクがあること、利用する側のセキュリティリスクに対する認識が大切なことも理解しておきましょう。一度外に漏れてしまった企業情報は、拡散されたらそれを止めるのは不可能です。情報漏えいしたとなれば、顧客の不信感にもつながります。
顧客情報の扱い方
顧客の個人情報漏えいも、大きなリスクとして存在します。顧客情報が漏れたとなれば、企業に対する信頼を損ねることになります。最悪の場合、企業に対する損害賠償請求が行われる可能性もあるでしょう。
業務中に知った顧客情報をネットで発信するなど、ネットリテラシーに欠いた行動をする背景には、悪気がないケースがほとんどです。SNSやブログ、インターネット掲示板などに、家で日記を書くぐらいの軽い認識で顧客情報を書き込んでしまうのです。その他、コンピュータウイルスの感染によるサイバー攻撃、セキュリティ対策の弱い端末を使用することによる情報漏えいなどもあります。
SNSでの情報発信
手軽に利用できるSNSだからこそ、さまざまな危険が潜んでいます。投稿する際には、プライバシーを侵害していないか、読み手に不快感を与える内容になっていないかなど、十分に考えたうえで発信する必要があります。
SNSを利用する際は、すぐに情報発信できる分、拡散されやすい特徴もあります。企業の一員として適切な使い方をしていないと、取引先や顧客、一般消費者からの信頼を大きく損なうことにもなりかねません。一度炎上してしまうと、収束させるためには時間も費用もかかるため、大きな損失を生むことにもなるでしょう。
インターネット利用時の注意点
社会人として、インターネットに関するトラブルを回避するには、仕事中だけでなくプライベートな時間のネット利用に関しても注意を払う必要があります。
守るべきポイントは、次の3つです。
- 情報を鵜呑みにしない
- 個人を特定される情報を発信しない
- 「匿名だからバレない」と思わない
これらのことをきちんと守れているか、再確認してみてください。
情報を鵜呑みにしない
誰でも簡単に情報発信ができるインターネット上には、個人の見解や思い込み、誤解した内容がそのまま公開されていることもあります。悪意の有無にかかわらず、誤った情報は多いものです。情報をきちんと取捨選択し、信頼できる情報を探したり判断したりできるスキルが欠かせません。
仮に誤った情報を鵜呑みにしてそれを拡散してしまった場合、自分の責任で根も葉もない噂を広げるのに加担することにもなります。内容によっては、取り返しのつかない事態につながることもあるでしょう。まずは情報を根拠なく信用しないこと、そしてインターネット上で得た情報は吟味したうえで発信することです。
個人を特定される情報を発信しない

自分の名前や住所、顔写真などを発信しないことは常識ですが、それだけでは十分といえません。個人情報を特定されないようにするには、インターネットにアップする写真にも注意を払う必要があります。
自分の名前や顔がわかるものも載せていなくても、何気なく撮影した1枚の写真から、自分の名前や住所、勤務先、生活リズムさえも漏れてしまうことがあるのです。GPS搭載のカメラで撮った写真からは、写真の撮影地点が読み取れる場合もあります。そのほか、行きつけの店や最寄り駅なども生活エリアの特定につながります。
「匿名だからバレない」と思わない
SNSを用いた誹謗中傷が、度々問題視されています。誰もが情報発信できる今、ターゲットになるのは有名人だけではありません。一般人が誹謗中傷の対象になることもあるのです。対象が、より身近に感じられる一般人だからこそ、ついその人に対して気軽に過激なコメントをしてしまったりすることがあります。
SNSは匿名で利用するケースが多くなっていますが、「匿名だからバレない」わけではありません。誹謗中傷を書き込まれた側は、SNS運営者に対して発信者の情報の開示を請求できるからです。対面のコミュニケーションでないSNS上では、悪意なく加害者になってしまう可能性もあります。
まとめ

インターネットは正しく使えばとても便利なものです。様々なシステムやサービスでオンライン化が進む今、ビジネスでも欠かせないものとなっています。だからこそ、社会人として身につけなければならないのがネットリテラシーです。企業の一員として、インターネットを正しく、モラルをもって利用するためのスキルを身につける必要があります。
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