経験者優遇の派遣の仕事｜特徴・内容・求人例

派遣先を探す際に経験のある職業に絞ると、スムーズに見つけられます。経験者を雇うことは、未経験者を雇うよりも雇用側に大きなメリットがあり、選考に有利になるからです。そこで経験者が優遇される特徴や経験者が求められる職業など、派遣の経験者優遇の実態を詳しくご紹介します。

経験者優遇とは

求人を見ている時によく見かける「経験者優遇」。この「経験者優遇」とは、「経験者を積極的に採用する」や「経験者であれば給与や業務内容が優遇される」という意味があります。あくまでも経験者を優遇するという意味のため、未経験者であっても応募はできますが、経験者の方が選考で有利になります。

「経験者優遇」の「経験者」とは職業や事業などで継続的に経験がある人のことを指します。一度就いたことのある職業でも一ヶ月程度で辞めた場合や数回しか経験が無い場合は、未経験者になります。また数年の経験がある場合でも、求人に3年以上などの年数に指定がある場合は、その年数に満たないと未経験者の扱いになります。経験者に当てはまるのは、正社員としての経験だけではなく、パートやアルバイト、派遣社員としての経験も含まれます。

求人の詳細に記載されている経験者に当てはまる場合は、積極的に応募してみることで、派遣先が決まりやすくなります。

経験者が求められる理由

経験者は業務の内容を把握しており、一から全てを教える必要がないため教育コストもかからず、即戦力になります。一方の未経験者は、一から仕事内容を教える必要があり戦力になるまでに時間がかかるなど、教育コストが大幅にかかります。そのため、雇用側は教育コストがかからない即戦力の経験者を求めることが多いです。特にIT業界など、特殊なスキルが必要な場合は、戦力になるまでに多くの時間を要するため即戦力を求めている企業がほとんどです。

また「経験者優遇」は、転職や中途採用、派遣社員を募集しているということを表しています。新卒採用の場合は未経験者しか集まらないことがほとんどのため、「経験者優遇」と記載することはありません。「経験者優遇」と記載がある場合には、即戦力になる中途採用や派遣社員を求めているということです。

未経験でも経験者優遇の求人に応募していい

前述の通り、「経験者優遇」とはあくまでも経験者を積極的に採用し、さまざまな面で優遇するという意味です。そのため未経験者であっても求人に応募することはできます。しかし、わざわざ経験者優遇と記載しているということは、即戦力を求めているということを意味するため、選考で落ちる可能性が高いです。また経験があっても、記載の年数を満たしていない場合は選考で不利になるため、記載の年数にも注意が必要です。しかし、今までの経験やキャリアから採用になるケースもあるため、好条件である場合や希望に合う求人の場合は、未経験であっても応募してみるのもいいでしょう。

一方で「実務経験必須」など、「優遇」ではなく「必須」と記載している場合は、未経験者はほぼ不採用となるため応募せずに別の求人を探すのが無難です。

経験者優遇のメリット・デメリット

経験者優遇の求人にはメリットとデメリットがあります。それらを把握しておくことも大切です。

まず経験者優遇の求人に応募するメリットは下記の通りです。

• 時給が高いなど、待遇面で優遇されやすい
• 採用されやすく、派遣先を見つけやすい

まず経験者優遇と記載されている求人は、未経験での採用に比べて給与や業務面で優遇されることがほとんどです。経験はもちろん、持っている資格なども給与が高くなるなどの優遇につながります。雇用側は教育コストを抑えられる分、さまざまな優遇をしてくれるということです。

また経験者優遇ということは、即戦力を求めているため、企業側の経験者に当てはまる場合は、採用されやすいというメリットもあります。派遣先がなかなか見つからない場合には、経験者優遇というキーワードに注目してみましょう。

一方で経験者優遇の求人に応募することにはデメリットもあります。そのデメリットは下記の通りです。

• 即戦力を求められるプレッシャー
• 十分な研修を受けられない

経験があるということは即戦力になるという思考から、企業側から期待されて採用されます。それらの期待がプレッシャーとなってしまうケースがあります。また、仕事内容を把握しており、実績も十分にあるということから、研修をほとんど受けられず、新たな派遣先の企業の働き方や業務体制が理解できないというケースも少なくありません。

経験のある職種に、経験者優遇の記載のある派遣先に行く場合には、採用されやすくさまざまな待遇面で優遇される一方で、過度なプレッシャーを受けやすいなどのデメリットがあることも把握しておく必要があります。これらを踏まえて求人に応募しましょう。

経験者を優遇する企業

中途採用や派遣社員を求めている企業の場合、経験者を優遇する企業は少なくありません。しかし特に経験者優遇を求める職種があります。それは、専門的な技術や知識が必要になる職種です。例えばIT企業では、専門的なスキルが必要なため、戦力になるまでに多くの時間がかかります。未経験からIT企業に転職したいという場合には、関連する資格を取得しておくことが必要になります。

営業職や介護職も経験者優遇になることが多いです。営業職は資格などではなく、実務経験が大きなアピールになります。介護職の場合は、未経験の場合であっても資格を取得しておくことで転職しやすくなります。

経験者優遇の仕事の求人例

では実際に経験者優遇の求人はどのようなものがあるのでしょうか。特に経験者を求められるIT企業、営業職の求人例をご紹介します。

①IT企業の求人例
■雇用形態
派遣社員

■仕事内容
CAD（建築・土木・設備）、設計アシスタント、お客さまへ提出するプレゼン資料の作成（平面図・配置図・立面図・内外観パース図・鳥瞰図など）

■給与
時給1,300円～

■必要な資格・経験
パソコンの得意な方、スクールや職業訓練校でCADの講習を受講したことがある方

これは、IT企業の派遣先を探している人におすすめの求人です。主にCADや設計アシスタント、プレゼン資料の作成などをします。給与は時給1,300円からと高時給で、火曜日と水曜日が休日になります。パソコンの扱いに慣れている人や、学校や職業訓練校でCADの講座を受講している人であれば応募できます。高時給でありながら、月の平均残業時間も少なく、しっかりと休日もある、好条件の求人です。また、未経験者でもOKと記載があるため、IT企業で働いてみたいという人も応募しやすい求人です。

②営業職の求人例
■雇用形態
派遣社員

■仕事内容
店舗内での受付､接客対応、携帯電話やスマートフォンの操作説明、契約手続き業務など

■給与
時給1,200円～

営業職を探している人におすすめの求人です。未経験者でも応募できますが、携帯関連の実務経験がある場合には、給与面での優遇が受けられます。主に携帯電話の操作説明や契約手続きの業務をする仕事です。

制服が貸与されるため、会社に合わせて服を購入するなどの必要もなく、知識があればすぐに働くけます。社会保険が完備されており、交通費の支給や有給など待遇面も安心です。

まとめ

3年以上の実務経験がある「経験者」は、即戦力となり教育コストもかからないため、企業側は積極的に採用したいと考えます。派遣先がなかなか見つからない場合は、まず自分の培ってきたスキルや経験はなにかをしっかり把握しておきましょう。そうすることで、派遣先も絞れることができるのでおすすめです。

また、「経験者」というだけで、未経験からスタートするよりも高時給など、給与面の待遇を受けられる派遣先もあります。培ってきた知識を無駄にしないためにも、期待されるのを恐れずに積極的に「経験者を優遇してくれる」派遣先に応募してみるといいでしょう。