転職するならやっぱり大手?コロナ時代の企業選び
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売り手市場が続いていた昨年から今年にかけて、夏ごろまでこの景気は変わらないと予想されていました。しかし新型コロナウイルスが蔓延してきたことにより、一気に景気が悪化し求人数も減る事態となりました。それでもやはり大きい会社を選んだ方が安心なのかと思いますが、実はそうとも限りません。
大手企業が必ずしもいいとは限らない
厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況(令和2年6月分)について」によると、2020年の1月から有効求人倍率は急激に下がり始めました。4月に発令された緊急事態宣言により、経済に多大なる影響が出て、失業数も大幅に増加する事態となっています。世界的に有名で大企業として知られる会社が倒産、経営破綻したことで、新型コロナウイルスの脅威を感じることになりました。
経営破綻

世界中の航空・アパレル・ホテルなど大手企業が相次いで倒産し、経営破綻したことはまだ記憶に新しいです。2020年6月、米シェール開発の大手、石油・天然ガス開発の先駆者であったチェサピーク・エナジーが経営破綻(日本で破産申請に当たる)、アメリカ高級百貨店として名高いニーマン・マーカスが経営破綻しています。
リーマンショックのように業界がある程度限定されるのと違い、ほぼ全ての業界に影響を及ぼす不況型の経営破綻の要因と考えられています。1930年代の世界恐慌に次いで大不況になるとも言われています。大手企業は中小に比べて何があっても安心のイメージがありましたが、実際のところ、大きい会社が簡単に倒産してしまうこともあり得ることを再確認した出来事でした。日本でも老舗のアパレルメーカーであるレナウンが倒産し、アパレル業界が騒然としました。
失業者
総務省統計局から発表された「労働力調査(基本集計)2020年(令和2年)6月分」によると、就業者数は3ヶ月連続の減少、非正規の職員・従業者数は4ヶ月連続の減少となっています。正規の職員・従業員数は2ヶ月ぶりに増加となりましたが、完全失業者数は195万人、前年同月と比べると33万人の増加です。完全失業率も5ヶ月連続で増加しています。
求職理由別に前年同月と比べると「勤め先や事業の都合による離職」が19万人の増加となっています。失業の定義として、「仕事を持たない」「仕事を探している」「すぐに仕事につくことができない」この3つの条件を満たす一定年齢以上の全ての人を失業者と呼びます。そのため全ての人が新型コロナウイルスの影響かどうか曖昧な部分もありますが、それでもこの数字は大きいと言えます。
求人数

2020年1月から有効求人倍率(ハローワークに申し込まれた求人数を求職者で割った数値)が低下し続け、月間有効求人数(前月から繰り越された件数と当月の新規求職申込件数の合計)そのものも減少している状態が続いています。ということは、求人数そのものが減ってきていることを表します。
新型コロナウイルスを抑制する為に、戦後初めての緊急事態宣言が出されました。この緊急事態宣言そのものが経済や私たちに及ぼした甚大な影響を多くの企業も経験し、採用活動を見送ったり、縮小するケースが増加しました。また、有効求人倍率は、あくまでハローワークに登録している人や企業だけを対象としています。新聞・雑誌・インターネットなどを利用して仕事を見つける人は対象にしていません。そのため、最近の求人、求職活動を完全には反映していないことを注意する必要があります。
今後の転職市場
新型コロナウイルスの影響はまだ続いて行くと考えられます。以前のような状態に戻ることが早々には難しいのであれば、業績が落ち込んだ状態で事業をどのように存続させるのかが課題になります。求人数も少ないまま契約更新されなかったり、派遣の契約が打ち止めにあった派遣社員が転職市場になだれこむ為、競争が激しくなるでしょう。また即戦力採用を重視したい企業が多く、未経験者は難しくなると予想されます。
求人数は不透明
新型コロナウイルスの影響は、ほぼ全ての業界に及びますが業界別に影響度が変わってきます。お客様が足を運んでくれないと成り立たない業界・宿泊や飲食、娯楽などはコロナ禍が収まり以前と同じ生活が戻るまで影響を受け続けるでしょう。休業や時間短縮、人数制限など社会情勢を踏まえて変化させるお店の営業は、かなりの負担となります。観光地や施設など観光客相手の商売なども同じく、維持が難しい状態かと思われます。
求人数が影響を受けにくい業界として、IT業界やヘルスケア、スーパーやコンビニなどの小売が挙げられます。テレワークや在宅勤務、健康を考えたグッズやアプリに、毎日の生活のための買い出しなど外食が減った分、自炊する人が多くなったことも含めて、影響を受けにくいと考えられます。
競争率の激化

求人数が減っているにも関わらず、求職者が多い現状で需要と供給のバランスが崩れ、競争が激しくなるでしょう。契約社員や派遣社員だけではなく、正社員やパート・アルバイトといった人たちも競争相手となる可能性があります。いつもならこのくらい応募すると何社かは書類選考にパスするのに、全く通らなくなってしまうこともあるでしょう。書類の見直しや自分のウリとなる経験など全て棚卸しをしてみると良いかもしれません。意外な経験や本当にやりたいと思った仕事が見つかることもあります。一方で、今まで経験してきた職種とは違う職を狙うのもいいかもしれません。おしゃべりが上手なら、色々な職種でも活かすことができます。
未経験からの転職は難しい
昨年までの売り手市場であれば、企業も育てながら仕事をしてもらう気持ちの余裕があったことは事実です。しかしコロナ禍に置いて、一番お金の掛かる人件費を削らなくてはいけない企業が増えた為、即戦力となる経験者を迎える傾向があります。若年層や未経験者はかなり困難となるでしょう。それでも諦めずに出来ることを面接官にしっかりアピールし、前を向きながら内定をとる為に努力は忘れないで下さい。
コロナ禍だからこそやるべきこと
なぜ転職しようと考えたのか、人によっては人間関係や給料・待遇、仕事にやりがいが少ない、などあるでしょう。転職を決めてから今までに出した「あなたの考え・持論」をまとめましょう。気持ちの洗い出しから、本当にやりたいこと、転職目的が見えてくるでしょう。マイナス要素の言葉ではなくて、前向きな言葉に置き換えて下さい。転職したい企業や職種について情報収集をしておきます。何も相手のことを知らないのに面接しても自爆してしまいます。どのような会社があるのか、自宅から近いのか、ネットやその会社の商品などを使用して感想をまとめておきます。
そして、その企業でどのような働き方をしたいかイメージしてみます。頭に浮かんだ言葉や単語は、書き留めて後でまとめましょう。また自分のスキルや能力がその会社で通用するかを考えてみます。もしまだ足りないと考えたら、スキルアップの勉強をはじめましょう。
まとめ

コロナ禍は、私たちの生活や未来への段取りまで全てのことに影響を与えました。こんなはずではなかった、と考える人も多いかと思われます。これは世界中を対象に、全ての人に窮屈な思いを与える出来事です。このコロナ禍を自分らしく楽しく過ごすにはどうしたらいいかをしっかり考え、希望の企業に内定を貰えるよう努力していきましょう。
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