仕事中の適切な水分補給の目安
目次
仕事中は、業務に集中してつい水分補給を忘れがちです。しかし、水分不足になると身体にあらゆる影響が出るため、しっかりと水分摂取する必要があります。さらに、飲む量やタイミングも重要です。適切な量を適切なタイミングで摂取して、水分不足を予防しましょう。
1日に必要な水の量
1日に必要な水の量は約2~3リットルだと言われています。しかし、年齢や体重などによって量は異なるため、まずは自分が摂取すべき水の量を知る必要があるでしょう。その量は、簡単に計算できます。ただし、汗をかきやすい夏場の場合はさらに多くの水分が必要です。季節や状況に合わせて量は調節してください。
必要な水分量の計算式

大人が1日に必要な水分量は、簡単な計算で知れます。代表的な計算式としては、アメリカのNPO「MAYO CLINIC」が発表しているものがあります。計算式は以下の通りです。
1.年齢によって異なる数字を体重に掛ける。
- 30歳未満の場合:体重(kg)×40
- 30歳~55歳の場合:体重(kg)×35
- 56歳以上の場合:体重(kg)×30
2.1で出た数字を、990.5で割る。
たとえば25歳で体重が60kgの場合は、「60×40÷990.5=2.42…」となり、1日に必要な水分量は約2.4リットルだと分かります。
35歳で体重が75kgの場合は、「75×35÷990.5=2.65…」となり1日に必要な水分量は約2.7リットルだと分かります。
夏場の作業の場合
1日に必要な水の量は簡単に計算できますが、その数字はあくまでも目安です。炎天下の下で仕事をする場合や肉体作業などする場合は、より多くの水分量が必要でしょう。
なぜなら、人間は体内の熱を逃がして体温の上昇を防止するために、多くの汗をかくからです。特に夏場は大量の汗をかくこともあります。その結果体内から水分が失われて、水分不足の状態に陥りやすいのです。目安程度の水を飲むだけで安心せず、気温や汗のかき具合などに応じて水分を摂取してください。
水分不足の人の割合
自分は水分を摂っているから大丈夫だと思っている人も多いですが、日本人の約70%は水分不足であるといわれています。「ダノンウォーターズオブジャパン」の調査によって、1日に1.5リットル以上の水分を摂取していない人が70%以上いることが分かったのです。
1日に1.5リットル以上と聞くと、摂取できていないと感じる人も多いのではないでしょうか。自分は大丈夫だと安心せず、意識的に水を飲む必要があります。
水分不足になるとどうなる?

水分不足の状態になると、身体に数多くの影響が出てきます。たとえば、疲れやすくなる・腸の動きが悪くなるといった症状です。健康的な食生活を送り睡眠時間も確保しているのに疲れやすい、お腹の調子が悪いという人は、一度水分不足を疑ってみてください。
さらに、精神にも悪影響を及ぼす可能性があります。脳の働きにも水分は必要で、不足するとさまざまな物質が作られにくくなることが原因です。身体的・精神的不調を引き起こさないようにするために、水分不足を解消することは不可欠だといえるでしょう。
疲れやすくなる
水分不足になると疲れやすくなる理由は、細胞に十分な水分が届かないことにあります。人間が水分を摂取すると胃や腸で吸収され、血管を通って全身に行き渡ります。そして細胞にも届いて、さまざまな働きをしてくれるのです。
しかし水分が不足していると、血液がどろどろになって水分が細胞まで届きません。その結果、細胞が脱水状態になりスムーズに働けなくなります。
そうなると、食欲の低下によって栄養が不足し、疲労の蓄積にも繋がります。つまり、水分不足になるだけで血流の悪化、細胞の働きの低下、疲労蓄積という悪循環に陥るのです。
腸の動きが悪くなる
水分不足によって腸の動きが悪くなる原因には、やはり血流の悪化が関係しています。水分不足によって血流が悪くなると、細胞に水分が届けられません。細胞は全身に存在するため、もちろん消化管の働きにも大きく関わっています。つまり、消化管の血流が悪化して腸の働きも低下するということです。
食事をとってもうまく消化吸収できず、食欲にも悪影響を与えます。食事をあまり取らなくなるとさらに水分が不足し、余計に腸の動きも悪くなるでしょう。
精神にも悪影響?
水分不足によって身体に不調が出ることはよくありますが、精神にも悪影響であると考えられています。なぜなら、セロトニンなどの神経伝達物質や必須アミノ酸などを生成するためにも、水分は必要だからです。もちろん脳にも細胞はあり水分を届ける必要があるため、水分不足が無関係であるとは言い切れないでしょう。
また、水分不足によってエネルギーの生成が妨げられるともいわれています。つまり、水分不足によってストレスや不安感などの精神的症状が悪化する可能性があるのです。
水分摂取のポイント

水分不足を解消するためには水分を摂取することが大切ですが、ただ単に水分を摂ればいいわけではありません。水を飲む頻度や量、飲料の種類などがポイントになります。水を飲み過ぎても身体に負担がかかるため、まずは量やタイミングについて理解することが必要です。
また、どんな飲料でも良いわけではないため、飲むタイミングに合わせて適切なものを選ぶことをおすすめします。
効果的と思い、意識して飲んだ水が無駄にならないように気をつけましょう。
水を飲む頻度・タイミング
水分不足を解消できて身体に負担もかからない頻度は、「1~2時間おき」です。また、水を飲むのに適したタイミングは、起床時・就寝前です。人間は睡眠時に大量の汗をかき、約500mlの水分が体内から排出されます。起床時は水分不足の状態なので、コップ1杯分の水を飲みましょう。
就寝前に飲むことも大切です。このタイミングで飲むと身体がむくむイメージを持つ人は多いですが、むしろ飲まない方がむくむ可能性が高いといわれています。なぜなら、水分不足の状態になると体内に水分を溜め込もうとするからです。
一度に摂取する量
一度に摂取すべき量は、「コップ1杯分(200ml程度)」です。1日に必要な水の量は1.5~2リットルなので、コップ1杯分の水を8回に分けて飲むことをイメージしてください。
のどが渇いたら一気に水分を摂るという人も多いですが、一度に大量の水を飲むのは危険です。体内のナトリウム濃度が下がって身体がだるくなる「水中毒」という症状になる可能性があるためです。内臓に負担がかかり消化不良にも繋がるので、適量をこまめに飲むことを意識してください。
摂取する飲料の種類
水分を摂取できれば飲料の種類は何でも良いというわけではありません。状況に合わせて、水やスポーツドリンクなどを選択する必要があります。
仕事中や自宅などで日常的に水分補給をする場合は、水で問題ありません。短時間の軽い運動をした時にも適しています。
しかし、長時間運動して汗をかいた場合は、スポーツドリンクも取り入れましょう。スポーツドリンクにはさまざまな成分が含まれており、体内にスムーズに浸透します。ただし糖質が多いスポーツドリンクもあるので、選ぶ際は注意してください。
また、カフェインを多く含むコーヒーなどは利尿作用があり、摂取した水分が排出されやすいため飲み過ぎないようにしましょう。
まとめ

水分補給すべきタイミングは起床後や就寝前です。ただし、空調が効いているオフィスでものどは渇きますし、乾燥している場合は特に注意が必要です。「のどが渇いた」と感じる前に適量の水を摂するのがポイントになります。半日で500mlのペットボトルを飲みきる量が目安です。水分不足による体調不良を引き起こさないようにしましょう。
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