基本情報技術者試験(FE)の難易度や役立つシーンを紹介
目次
転職や派遣業務を検討しているけれど、なかなかうまくいかない人も多いのではないでしょうか。さまざまな事情により仕事を探しているものの、募集をかけている企業数にも限りがあると思います。手に職を付けて、場所を選ばない仕事を探しているのであれば、基本情報技術者の資格がおすすめです。今回は、基本情報技術者試験の難易度や役立つシーンについて解説したいと思います。
基本情報技術者試験(FE)とは

基本情報技術者はIT化が進む現代社会において、情報技術に関する基本的な知識や技能を持ち、システム設計・開発能力を身に付けた人物です。企業や社会インフラなどの需要者が、それぞれ求めるニーズに対して、情報技術を活用してニーズに応えます。システムの開発や設計だけでなく、既存のシステムに適合した製品の提案も行ない、より生産性の高いシステムを構築します。
情報技術を活用したニーズに関して、基本的な内容を理解して、担当業務を遂行できる力量が必要です。情報戦略において、予測分析や評価を行ない、提案することができる技術力が求められます。またシステムの開発設計において、システムの開発設計や運用だけでなく、自らソフトウェアを組み立てることのできる技術力も求められます。
基本情報技術者試験(FE)の受験資格と試験内容・難易度
基本情報技術者試験は、情報技術の活用が必要なIT職に従事する人のための試験です。試験は春と秋の2回開催されており、年間10万人以上が受験する人気の国家資格です。IT職であれば、場所を問わず、在宅での勤務も可能なことが人気の理由だといえるでしょう。
IT業界の登竜門に位置づけられる基本情報技術者試験は、情報処理における基本的な知識や論理的思考を問われます。IT業界において最も必要なプログラミングに関する知識が求められるので、プログラミング言語の習得が試験合格の必須条件だといえます。
基本情報技術者試験(FE)の受験資格
基本情報技術者試験の受験資格は特に設けられておらず、情報技術における基本的な知識や実践に活用できる技能があれば、誰でも受験することができます。年齢制限や性別での受験可否が一切なく、独学でも合格可能なことが、人気国家資格の理由ともいえます。基本情報技術者試験の受験料は5,700円であり、払い戻しはできません。基本情報技術者試験の合格者の平均年齢は、20代中盤であり、若年層でも取得しやすい国家資格となります。
基本情報技術者試験(FE)の試験内容

基本情報技術者試験の試験は、午前と午後の2部に分かれて実施され、それぞれ150分間の合計300分間となります。午前の試験内容は、情報技術における幅広い基礎知識からマネジメント系だけでなく、企業活動やシステム戦略などの内容を問われることが多いです。
出題範囲については、公式のシラバスで更新されるので、試験を受ける際には必ず確認しておくようにしましょう。午後の試験内容は、午前中に出題された部分と被る内容もありますが、プログラミングに関する内容が中心に出題されます。出題内容はアルゴリズムやソフトウェアだけでなく、コンピューターシステムやセキュリティなどプログラミングに関する幅広い知識が要求されます。アルゴリズムやソフトウェアに関する内容が難関といわれており、内容も他分野に比べて難しいことから、高めの配点設定です。
プログラミングにおけるアルゴリズムやソフトウェアは、基本情報技術者試験の合否を分けるカギともいえるでしょう。基本情報技術者試験の合格点は、午前中で100点中60点以上、午後で100点中60点以上となります。
基本情報技術者試験(FE)の難易度
基本情報技術者試験は情報処理技術者試験の一つです。各試験には1から4のスキルレベルが設定されており、難易度の指標となります。基本情報技術者試験は基礎的な知識を問われる試験で、レベル2にあたります。
レベル1は情報処理技術者試験で求められるレベルであり、公的機関で情報処理を扱う業務に求められる内容です。レベル3は応用情報技術者試験で求められるレベルであり、熟練されたプログラマーやエンジニアに必要不可欠な高度なIT技術が必要です。そして、レベル4は特に難易度の高い試験で、より専門的な知識を問われます。
レベル2に該当する基本情報技術者試験の合格率は平均約25%ほどであり、近年の合格率は22.2%ほどとなります。情報処理技術者として基礎的な知識が求められますが、ITに関する知見がない場合には難易度が一気に高くなるので、合格するのが難しい試験だといえます。
基本情報技術者試験の出題範囲は、情報処理全般と多岐に渡るので、業務や勉強により、日頃から情報処理に触れている人は身に付いた知識を活かすことが可能です。ITに関する基礎的な知識がほとんどない人が、基本情報技術者試験に合格しようとするのであれば、約200時間以上の勉強が必要になります。ITに関する情報処理の知識が幅広く要求されるため、時間をかけて基礎的な部分から覚えなくてはならないことが多く、勉強に費やす時間が多くなります。
基本情報技術者試験の難易度は、情報処理に関する知識があるかないかによって変わりますが、近年の合格率からしても難しい部類だといえるでしょう。
基本情報技術者試験(FE)が役立つ仕事
基本情報技術者の資格は、IT業界で活躍する上で、さまざまな仕事に役立てることができます。IT関連の企業において、採用後に取得必須にしていることもあり、IT業界では重要度の高い資格ともいえます。IT業界で重要度の高い基本情報技術者は、役立つ代表的な仕事が2つあります。
基本情報技術者試験が役立つ代表的な2つの仕事についてそれぞれ説明します。
アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアは、アプリケーション開発を担当するエンジニアです。一般的なWEBアプリケーションや業務アプリケーションの開発など、開発領域は幅広く、アプリケーション開発だけでなく保守管理も求められることがあります。
顧客が求めるシステムにおいて、システム開発のプロジェクト責任者として、開発するアプリケーションシステムを策定します。アプリケーションにおける情報システムの仕様策定だけでなく、プロジェクト統括も行なう必要があるので、責任が大きい仕事です。ソフトウェアやハードウェアに精通している知識が必要であり、アプリケーション開発を手掛ける責任感も問われる仕事となります。
プログラマー

プログラマーはプログラミング言語を用いて、システムやソフトウェア制作に携わる仕事です。仕事の分野はさまざまであり、ゲーム制作やパソコンなどのアプリケーション関連や各種ネットワーク関連など、活躍の場が多いのも特徴です。IT化が進む現代社会において、プログラマーは重宝される仕事であり、基本情報技術者の資格はプログラマー求人で優遇されることもあります。
WEBサービスやスマートフォンのアプリ、家電などの身の回りの製品に、プログラマーが関わっていることがほとんどであり、やりがいのある仕事だといえます。プログラマーが基本情報技術者の資格を取得しておくことにより、システムエンジニアにスムーズにキャリアアップすることも可能です。
基本情報技術者試験(FE)まとめ一覧表
資格種別 | 国家資格 |
受験資格 | 制限なし |
試験日程 | 春期と秋季に各1回ずつ、1年に2回行われます。4月第3日曜日、10月第3日曜日となります。 |
試験方法 | 試験は午前150分、午後150分の各100点満点で行なわれ、合格基準は各60点以上といわれています。試験内容において、午前の試験は四者択一式が80問あり、午後の試験は複数選択式で13問中7問を解答することになります。2020年10月の試験から、従来のマークシートによる筆記試験からパソコンを用いたCBT方式に変更されています。 |
受験料 | 5700円(税込) |
試験場所 | 全国各地にて開催 |
申込方法 | 申込方法はインターネットと郵送の2種類あり、それぞれ受付時間が異なります。春期試験のインターネット申込は1月下旬~2月下旬頃まで、郵送も1月下旬~2月下旬頃となります。秋季試験のインターネット申込は7月中旬~下旬頃まで、郵送は7月上旬~中旬頃となります。 |
IPAの認定講座を受講後、修了試験合格などの一定以上の基準を満たした対象者は、基本情報技術者試験の午前試験について1年間免除されます。
まとめ

IT化が進む現代社会において、基本情報技術者の資格は重要な資格だといえます。情報処理における幅広い知識は必要になりますが、受験資格が設けられていないので、知識さえあれば誰でも取得可能な資格です。パソコンがあれば業務を遂行できるものも多く、働く場所や環境に左右されにくい仕事が多いのも特徴です。IT業界での仕事を検討している人は、基本情報技術者の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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