QC検定の難易度や役立つシーンを紹介
目次
QC検定と聞いても、なんだかわからない人も多いでしょう。
そこで、QC検定とはどのようなものなのかをまず解説し、その次にQC検定の受験資格・試験内容・難易度を見、QC検定が役立つ仕事を紹介しますので、大体どんな検定がつかめるようになるはずです。
そのうえで興味が生じたら、ぜひQC検定を目指してみてください。
QC検定とは

QC検定のQCとは、英語のQuality Controlの頭文字を取ったものです。日本語に訳すと、品質管理検定となります。
この名称を見ればお分かりになると思いますが、QC検定は、製品やサービスの品質を管理し、その質を向上させていく能力を示す資格です。この資格は、製造業・接客業・サービス業などの分野でとても役立つものであり、企業側からも高い評価を受けられます。
QC検定の受験資格と試験内容・難易度
QC検定の大まかな概要がわかったところで、その受験資格・試験内容・難易度を見ていきますので、我こそはと思う人や職場でQC検定を取得しておいた方がいいという人は、ぜひ試験合格を狙ってください。
なお、QC検定は国家資格ではなく、民間の資格です。主催者は一般財団法人日本規格協会(JSA)と一般財団法人日本科学技術連盟(JUSE)で、認定は一般社団法人日本品質管理学会(JSQC)が行います。
それでも公的な資格には違いありませんので、資格取得の意味は大きいです。
資格の概要ですが、品質管理の重要性、職場生活の基本、品質管理の専門知識などをマスターできます。このような知識は、どの職種や業態でも求められるものであるので、ぜひ資格取得を目指しましょう。
QC検定の受験資格
QC検定の受験は誰でもできます。受験資格制限はありません。
年齢、性別、職種、実務経験の関係なく受験できるのでご安心ください。
QC検定には1級から4級までありますが、どの級でも受験資格に決まりはなく、どの級から受験してもいいことになっています。そのため、自分の知識に自信がある人は、最初から高い階級を目指すことも可能です。
なお、受験資格はありませんが、受験に当たっては受験料が必要です。その額をまとめておきましょう。
- 1級 8,220円
- 2級 5,140円
- 3級 4,110円
- 4級 3,080円
QC検定の試験内容

1級から4級まであるQC検定ですが、まずは一番簡単な4級の試験内容からです。
4級では、品質管理、管理、改善、工程、検査、標準標準化、デー夕、QC七つ道具、企業活動の基本などと企業活動の基本常識に関する理解度の確認が行われます。
次に3級の試験内容は、データの取り方やまとめ方の基本とQC七つ道具の利用、新QC7つ道具の基本、品質、プロセス管理、問題解決、標準化など、基本的な管理―改善活動に関する事項などとなっています。
4級に比べると、少し3級の方が難しいです。
続いて2級の試験内容は、QC七つ道具を含む統計的手法の活用や実践を自主的に実施するために必要な知識の理解度や確率分布、検定・推定、相関分析・回帰分析などの基本的事項です。
2級は3級よりもかなり難しいといわれています。統計や高校の数学知識が求められます。ただ、一生懸命勉強すれば、合格の可能性は高まります。
最後に1級ですが、品質管理のリーダーとして求められる手法、実践全般、品質管理周辺の手法やトピックの基礎知識です。論述試験もあり、かなりレベルが上がります。
QC検定の難易度
QC検定の難易度を知るために、2018年度9月第26回QC検定と2019年度3月第27回QC検定の合格率を示しておきましょう。
第26回試験結果
- 合格率4級:84.2%
- 合格率3級:50.3%
- 合格率2級:24.9%
- 合格率1級:4.6%
第27回試験結果
- 合格率4級:85.2%
- 合格率3級:51.2%
- 合格率2級:26.6%
- 合格率1級:7.2%
4級の場合、社会人として常識を問う問題が多く、比較的簡単です。
3級では、仕事でQC管理の経験があれば、かなりその経験が役立ちそうです。
2級以降は、かなりレベルが上がり、合格率も下がり気味です。2級では、数字や統計などの分野が苦手な人だと、回答に苦労することもあるでしょう。
1級は非常に難易度が高いです。特に論述試験では、QCに関する知識があってもそれを論理的に説明する展開力や文章力が求められるので、マークシート方式のようには答えられません。また、計算問題もかなり難しく、回答にも時間が掛かります。
QC検定が役立つ仕事
QC検定が役立つ仕事はいろいろありますが、特に工場などの製造部門で働いている人や営業職に就いている人は、この資格の取得により高い評価を受けられ、品質・サービス管理が行き届くようになって業務にもプラスになります。
製造部門では品質管理が重要なことは当然で、いい加減なモノを作るわけには行きません。営業部門でも、いかにサービスを向上させて、お客様に満足していただけるかを日々考えていかなくてはいけないので、QC検定の資格が大きな意味を持ちます。
工場

工場での品質管理は非常に重要です。
工場では製造ラインに多くの従業員が配属され、組み立て・加工・検査・測定などの作業をしていますが、そこにばらつきがあれば不良品が作り出されることにもなりかねません。
そこで、大きな役割を果たすのが製造ラインにおける品質管理を担当するQC検定資格取得者です。製造の過程において、問題がないか、あればどこを改善すべきか指示をし、現場で働く人々の意識や能力の向上を目指していきます。
つまり、製造管理においてはリーダーシップ的な役割を立たしていくのです。それだけに、QC検定資格取得者は管理職に就く場合もあり、給料も良くなります。特に2級以上の資格を持っていると評価も高く、1級ならリーダーとしての期待も大きくなります。
営業
営業部門でも、QC検定資格が大いに役立ちます。
品質管理と言うと、モノを製造する人に大切なことのようにも思えますが、そこには「モノとサービス」に関するあらゆる問題点を突き詰め、質を向上させ、お客様のニーズに応えていくという面もあるので、営業職にとってもQC検定は意味のある資格となっているのです。
具体的に営業部門で、QC検定がどのような役割を果たすかと言うと、QC7つ道具や新QC7つ道具を使って、問題点・課題を明確にし、問題解決・課題達成の道筋を模索し、効率的な実行を目指していきます。
営業という仕事をしていると、いろいろな課題に直面することがあるでしょうが、その課題解決にQC検定で培った知識がかなり大きな力を発揮します。これにより営業活動がよりスムーズに行われるようになるでしょう。
QC検定まとめ一覧表
資格種別 | 民間資格 |
受験資格 | 各級共に受験資格はなく、何級からでも受験できる |
試験日程 | 試験日:年2回(3月中旬と9月上旬第31回試験 (試験日) 2021年3月21日(日) |
試験方法 | 試験の形式は4級から2級まではマークシート方式で、1級のみ、マークシート方式と記述式(論述試験)の両方試験時間:1級 120分間 2級、3級、4級 90分合格基準・1級総合得点概ね70%以上、 論述・手法分野・実践分野に分類し、各分野概ね50%以上得点すること・2級 ・ 3級総合得点概ね70%以上、手法分野・実践分野に分類し、各分野概ね50%以上得点すること・4級総合得点概ね70%以上 |
受験料 | 1級 8,220円 2級 5,140円 3級 4,110円 4級 3,080円 |
試験場所 | 1級 全国6都市で実施 (仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡) 2,3,4級 全国54都市で実施 (札幌、仙台、郡山、ひたちなか、宇都宮、前橋、久喜、千葉、東京ほか) |
申込方法 | インターネット申込み(クレジットカード決済限定) |
QC検定試験についての不明点は、日本規格協会
〒108-0073 東京都港区三田3-13-12三田MTビル
TEL:03-4231-8595
電話受付時間:9:00~17:00
(土・日曜、祝日、年末年始は除く)にお問い合わせください。
まとめ

QC検定について、その概要、受験資格・試験内容・難易度、役立つ仕事などをまとめてみました。QC検定は現代の企業においては非常に意味のある資格です。製造業だけでなく、他の分野でもこの資格があることにより評価も上がるし、仕事の質も向上します。そういう意味では、ぜひともQC検定資格を取得し、仕事に活かしたいところです。
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