男性に人気の派遣の仕事|気になる今後の傾向は?
目次
派遣と聞けば、「女性が多い」というイメージはありませんか?事務や受付、販売などの仕事が中心という印象を持っている人も多いでしょう。しかし、派遣として働いている労働者の男女比率には大きな差異はなく、男性が派遣社員として働くケースもたくさんあります。では、どのような職種で、どれだけの男性が派遣社員として働いているのでしょうか。本記事では、これから派遣労働を考えている男性に向けて、今後需要傾向の高い就業先にはどのようなものがあるかなどについてご紹介します。
男性の派遣社員は多い

派遣社員として働く男性は、どれくらいいるのでしょうか?
厚生労働省が実施した平成29年度の調査によると、派遣で働く人の男女の割合は以下のようになっています。
■男性:49.5%
■女性:50.5%
派遣で働く労働者の性別の割合には大きな差はなく、男性でも派遣で働く人が多いことが分かります。
年齢別に見てみると、男性の派遣労働者で最も多いのは40~44歳(15.0%)となっており、次いで35~39歳(12.9%)、25~29歳(12.3%)の順となっています。女性と比べてみても、以下の世代については、男性の方が派遣労働者の割合が多くなっています。
■男性の派遣労働者の割合が多い世代
■25~29歳・男性:12.3%・女性:10.2% | ■55~59歳・男性:6.4%・女性:5.0% | ■60~64歳・男性:6.2%・女性:3.3% | ■65歳以上・男性:9.6%・女性:2.5% |
このように、30歳未満の若年層では男女の割合がほぼ同じとなっていますが、60歳を超えたあたりから男性の派遣労働者の割合が多くなっていることが分かります。
このことから、定年間近もしくは定年を迎えている男性が多く、年齢制限がない派遣の仕事では、今後もその年代は多くなる傾向にあるでしょう。
男性に人気の派遣の職種4選
女性が多いイメージのある派遣ですが、男性も多くの人が派遣社員として働いていることが分かりました。では、男性にはどのような職種が人気なのでしょうか。主に人気のある職種は以下が挙げられます。
- 製造業
- 運送業
- 専門・技術職
- 事務職
それぞれ詳しくみていきましょう。
製造業
未経験でも比較的働きやすいのが製造業です。前述した厚生労働省の同調査によると、製造業で働く派遣労働者は、女性が約40%であるのに対して、男性が約60%と多くを占めています。
働くために必要な資格が不要なケースも多く、製品の組み立てや検査、仕分けやライン作業、運搬作業などの業務が一般的なため、とくに体力に自信がある方に人気です。少しずつ仕事に慣れられるため、未経験でも働きやすいのが魅力といえるでしょう。
また、フォークリフトなどの資格を持っていれば、実務経験がなくても派遣として採用されるケースが多く、即戦力として活躍できる利点があります。
運送業

人手不足の影響もあり、働き口がたくさん存在するのが運送業といえます。
現在、ネット通販の規模の拡大や、大手スーパーなどの宅配サービスなどが増加しており、今後ますます運送業社の需要は拡大します。都市部だけでなく、地方にも働き口が多くあるため、地方でも派遣として働きやすいのが特徴です。
運送業における派遣の仕事は、主にトラックなどで荷物を運送する業務となるため、体力や運転技術を活かせるという利点があります。知識や経験は必要ないため、運転免許があれば未経験でも入社しやすくなっています。また、一人でもくもくと作業を行う場合が多いので、人と話すことが苦手な人にも人気があります。
専門・技術職
プログラマーやシステムエンジニアなどITに関わる専門・技術職は、男性の派遣社員が多く在籍しています。企業によって異なりますが、時給や給与が高めに設定されていることから、経験者には非常におすすめの職種といえます。
技術重視のため、学歴や職歴不問のところも多く、独学で知識や技術を身につけてから派遣として働く人も珍しくありません。未経験であると少し難しい部分があるものの、前職で専門的な知識や技術を持っている人は、他業種であっても歓迎されるケースが多くなっています。高収入を目指したい人にも人気です。
事務職
事務職は、スキルアップがしやすいという点から人気です。男性の事務職派遣の割合は女性と比べて少ないですが、男性に人気のある事務の仕事には以下があります。
- 人事事務
- 営業事務
- 経理事務
- 保険事務
- 貿易事務
- 銀行事務
- 製造系事務
採用業務や勤怠管理、給与計算、保険関連業務だけではなく、備品管理や福利厚生業務など多岐に渡ることが多い「人事事務」は、男性の派遣労働者に多い職種といえます。また、業務をサポートする「営業事務」や、会社のお金を管理したり、入出金の流れを記録したりする「経理事務」も人気となっています。
パソコンやシステムを使った業務となるため、一般的なPCスキルが求められますが、経験や資格のある方は好条件で働けるケースも多くあります。
男性が派遣会社を選ぶ3つのポイント

派遣労働者として働くことができたとしても、派遣会社自体のフォローやサポートがないと、長く続けられないケースがあります。また、派遣会社によって紹介できる仕事の数や職種、規模などが異なるため、働きたい職種に強い派遣会社を選ぶ必要があります。派遣会社を選ぶポイントには、以下の3つがあります。
優良派遣事業者に認定されているか
はじめにチェックするポイントは、認定機関による「優良派遣事業者認定制度」に認定されているかどうかです。優良派遣事業者とは、法令を遵守しているだけでなく、派遣社員のキャリア形成支援や、より良い労働環境の確保、派遣先でのトラブル予防など、派遣社員と派遣先の双方に安心できるサービスを提供できているかどうかについて、一定の基準を満たした派遣事業者のことをいいます。
現在日本には派遣会社が約85,000社ありますが、優良派遣認定事業者として登録されているのは2020年10月時点で167社です。派遣事業者数の1%未満の優良派遣事業者から、信頼性のある派遣会社を選びましょう。
営業担当などの従業員が多いか
次に、営業担当の従業員が多数在籍しているかを確認しましょう。派遣会社の仕事は、営業担当が企業と交渉して求人を獲得します。営業担当の数が少ないと、営業活動の数や規模が限られてしまうため、求人数が少なくなってしまう傾向があります。
また、営業担当は大勢の派遣スタッフの日々のサポートや就業状況を管理しているため、人数が少ないほどサポートが手薄になりがちです。大勢いる派遣スタッフに対して営業担当の数が少ないがために、一人ひとりにかけられる時間も少なくなり、全員に手が回らない状況になる可能性もあるでしょう。
その結果、希望していた勤務条件が違っていたり、職場の雰囲気が悪い派遣先に行かされたりといったことが起きやすくなります。派遣会社を選ぶ際は、営業担当が多数在籍しているかを確認しておきましょう。
スキルアップや研修制度が充実しているか
派遣会社を選ぶ際、スキルアップや研修制度が充実しているかどうかも重要なポイントです。派遣で働きたいとき、パソコンのスキルや基本的なビジネスマナーに自信がない方も多いはずです。
研修制度が整っている派遣会社の場合、就業前にマナー研修を実施したり、パソコン教室などスキルアップにつながるプログラムを用意していたりすることがあります。面接の練習などを行ってくれる会社もあるため、初めて派遣で働く人にも安心といえるでしょう。研修制度が充実している派遣会社を選ぶことは、自己成長のためにも重要です。
まとめ

派遣として働く男性は多く、製造業や運送業などさまざまな職種で活躍しています。派遣から正社員へ登用してもらえる「紹介予定派遣」といった求人もありますので、派遣の仕事を探す際は募集要項をしっかり確認しましょう。
また、派遣会社によって求人数や社内制度が異なります。派遣会社を選ぶ際は、優良派遣事業者かどうかチェックするとともに、派遣会社のフォロー体制や求人数、研修制度なども合わせて確認しておきましょう。
正社員や派遣など、厳選した様々な求人をご紹介。仕事にまつわる様々なコンテンツも発信しています。
すべてのサービスを無料でご利用いただけるため、「初めての派遣、正社員で不安」「現在就業中で悩んでいる」「相談だけしたい」という方も、まずはお気軽にご登録ください!
■無料登録はこちら
■LINE相談はこちら
ヒトサガスは1人ひとりの「働く」を応援しています。