教育関係の派遣の仕事｜特徴・内容・求人例

学校や学習塾などの教育関連や学習サービスは、将来の進路やキャリアに関わってくるため確かな実績を求められる業界です。教えるだけではなく、教育機関や企業の運営などさまざまな役割を必要とされます。競争も激しい教育関係の市場において、どのような仕事があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

教育業界とは

教育業界とは、教育に関わる全ての事業を範囲としており、大きく3種類に分けることができます。

教育機関は、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・専門・大学を指しますが、国が運営する国立、地方自治体が運営する公立、企業や団体が運営する私立に分けられます。

民間企業が提供する学習サービスの市場調査(矢野経済研究所「教育産業白書2018年版」)によると、近年、教育市場の伸び率は横ばいの傾向にあります。経済産業省による教育業界の市場規模は2018年時点で2.5兆円前後、そのうち学習塾のみの規模は約9000億円となっており、2017年と比較すると売上高としてわずかに増えている状態です。少子化による市場の縮小も考えられますが、一人の子どもに対する教育費が増加する見方もあり、より競争が激しくなることが想定されます。

教育業界の仕事内容

教育業界と聞くと教師や講師といった教える仕事をイメージするかもしれませんが、魅力的なカリキュラム等を考えて多くの学生、受講者を集め、生徒や教師たちをサポートするなど運営の仕事もあります。民間企業ではどれだけの受講生が集められるかが売上に直結するため、企画力などが試されます。

• 広報、マーケティング

多くの生徒や学生・サービス受講者を集めるために、組織や教育プログラムの魅力を発進し売り上げを伸ばす仕事です。一般の企業が商品の良さについて広告を使ってアピールし、お客さまに購入を促すことと同じです。支払われる授業料は企業収入に直結しますので、競争が激しい近年は重要な役割になっています。

• 教材の編集と制作

授業やプログラムを実施に向けて、教材の編集や制作をします。教員が個々で用意する場合と学習塾や学校でオリジナルな教材を用意する場合があり、後者は教師とは違う担当者がつく傾向にあります。学校教育に多大な影響を与える文部科学省の指針なども確認しながら、ニーズを満たす教材作りに各校励んでいます。最近ではタブレットを導入する学校も増えており、「eラーニング」のシステムを利用した教材の編集と制作を依頼するケースも増えています。

• 教師、講師

教育機関や民間企業、非営利団体に関わらずに、業界で幅広く必要とされている職です。「eラーニング」の普及により、生徒や受講生を目の前にせず授業や講義を行う機会も増えてきています。教える相手や内容により必要となる資格や経験はさまざまで多種多様といえます。

教育業界のメリット・デメリット

教育業界は、人を育てることに熱意とやる気を持って取り組む人が多く働いています。より良い教育を生徒に届けるために、国内はもとより海外の教育業界へ目を向け、新しい指導方法を積極的に学び、取り入れようとする人も多くいます。

また、それぞれが単独で活動するだけではなく、課題や目標に向かって協同して取り組む機会が多いことも教育業界の特徴でしょう。得意分野を生かしながら足りない部分や苦手分野を補い合う姿勢は、働く人にとってもやりがいがあります。また、教育とは社会貢献にも繋がる分野でもあります。

教育業界のメリット

教育や指導について、深く学ぶことができます。教師や講師の場合、教える力＝指導力は生徒や受講者を前にして大きな武器となるものですが、こうした指導力は他業種においても部下への指導や教育に必要となるものです。そうしたスキルを育てるのにもおすすめの業界です。また、生徒や受講者と目標を共有してサポートする仕事ですから、責任と共にやりがいのある仕事です。

また転職時にも、他業種でも日頃から教えることが上手な人や、教育関連の資格のみ持っていて一般企業に就職した人などは、教育業界に挑戦しやすいでしょう。

教えることだけではなく、一般の企業と変わらない職種もあります。違う業種で活躍していた人も、扱う商材やサービスが変わるだけなので馴染みやいです。例えば、広報の仕事を専門にしていた人なら、教育サービスをブログやSNSを使って広めたり、取材対応、メルマガの配信やイベントを企画したりといった仕事があります。他業種で培ったスキルを十分に発揮できるでしょう。

教育業界のデメリット 

休日や週末もテスト対策や懇談会などがあり考えることが多く、講習期間には休みなく勤務が続いてしまうことがあり、残業が多くなる傾向も見受けられますので、プライベートの予定が立てにくいといえます。そのような働き方に異議を唱え、改革を行っている団体や企業も多くなってきています。

また、昨今幅広い分野で質の良い高度な教育を求められていますので、ニーズに応えられる人材が不足しているということも挙げられ、優秀な人材に負担が集中してしまうことも考えられます。

さらに、民間企業では売り上げが重視されますので、実績や集客など目に見える形の評価が必要になります。厳しい目標やプレッシャーなど営業に対するハードな一面もあることは、働く側にとってデメリットでしょう。

教育業界に向いている方の特徴

人と関わることが多い仕事なので、人と交流することが好きな人は教育業界に向いているといえます。特にコミュニケーション力は大切で、生徒の性格や得意分野を理解しながら、それぞれにあった接し方をすることが必要となります。また人相手であることから根気強い方もよいでしょう。

志望校への合格や資格取得などの勉強は、生徒や受講者が知識として吸収したいと考えてお金を払って通っています。向上心のない教師や講師に頼りたいと考える人はいませんので、自身の向上のための勉強や、同僚との情報交換などを積極的に行い、高めていくことも大切です。生徒や受講者に頼られる存在として意識しましょう。

教育業界の仕事の求人例

［学校事務のお仕事］

仕事内容：福島市の私立大学キャンパスでのキャリアカウンセラーとして学生の就職サポートをします。
・学生の就職相談
・履歴書、職務履歴書の記入説明
・その他必要な事務処理

資格：資格を持っている人を歓迎しますが、資格がなくても似たような仕事経験があればよし。

給与：時給1,200円～　交通費は一部支給（1カ月3万円を上限として実費支給）

勤務時間：8：30～17：00（休憩45分）　実働7時間45分、月10時間～15時間程度の残業あり。

休日：土曜日　日曜日

※派遣から直接雇用への可能性がありますが、試験があります。

この求人のおすすめポイントは、決まった曜日の休みがあり、プライベートと仕事をきっちり分けられるという点と直接雇用の可能性があることです。資格がなくてもよく似た業務経験があれば採用される可能性があります。

まとめ

教育業界の仕事は教師や講師といった教える立場の職から、一般の企業と変わりない職種まであります。特殊な業種といっても一部を除いて特別な技術や資格は必要としません。一般企業から教育業界への転職もしやすいので、自分の得意分野や経験を生かした転職活動を心がけましょう。