派遣女性のキャリアパス例|長く働き続けるために
目次
派遣女性の中には、数年後の未来の働き方に不安を持っている人もいるでしょう。そんな不安を解消するためには、派遣女性でも「キャリアパス」について、しっかりと考える必要があります。自分に合う働き方で長く働き続けるために、定期的に自らの仕事や目標について見つめ直しましょう。
キャリアパスの重要性
昨今、多くの企業でキャリアパスが重要視されています。いつどの程度の昇進を目指すのか、そのために何を行うのかなどを考えることで、目標実現のための道筋をはっきりと示すことができるからです。
具体的には、「○年後にはプロジェクトリーダーになる。そのために現場で△年間経験を積む」といった例が挙げられます。このような目標と道筋を整理することで、今自分がやるべきことや未来の自分がやるべきことなどが明確になるのです。
企業では人材育成制度としても導入されています。「どうしたら昇進できるのか分からない」といった疑問を抱えている社員に、はっきりとした条件を示し、安心を与えることなどが目的です。社員のモチベーションを上げるためにも、キャリアパスは重要といえます。
キャリアパスとは

「キャリアパス」というのは、目標の実現のために、行動する道筋を示したもののことです。具体的には、いつ、どのような経験を積んでおけば、理想的な自分になれるのかを考え、そのための計画を立てます。そうすることで、どのようにキャリアを積んでいくのかが明確になり、やるべきことも自然と見えてくるのです。
また、社員が個人的に計画を立てるだけでなく、企業の人材育成制度の一つとして「キャリアパス制度」が利用されることも多いです。キャリアパス制度とは、どのようにキャリアアップすれば昇進や昇給に繋がるのかを示した制度のことです。条件や基準を明確にすることで、社員の不安を解消するために導入されています。
具体的には、「役職に就くためには、40歳までに資格を取得しなければいけない」、「30歳までは現場で経験を積み、その後は管理職になることも可能」のような条件が挙げられます。このような条件をはっきりと示すことで、社員は今やるべきことが分かり、モチベーションアップにも繋がるのです。
キャリアパスの立て方

実際に自分でキャリアパスを考える際には、具体的な数字を用いて計画を立てることが大切です。そうすることで明確な道筋が見え、自分がとるべき行動が分かります。また何かを成し遂げるための期限を自ら決めることで、メリハリを付けて行動できるでしょう。
しかし、具体的な数字については働き方や職種などによって異なります。例えば、派遣女性の場合は契約期間を基準にして考えるのがおすすめです。
派遣社員の契約期間はさまざまですが、3ヶ月周期が一般的であるためまずは3ヶ月を基準にして考えてみてください。それほど長期間ではないため、目標を立てたり振り返ったりしやすいでしょう。業務内容が事務の場合、具体的には「3ヶ月後までにデータ入力のスピードを○%アップさせる」、「3ヶ月で簿記の勉強を△章まで進める」などが考えられます。
3ヶ月スパンの計画を立てたら、次は1年後をゴールにした計画を立てます。そうすることで、より長い期間を必要とする行動ができます。例えば、「1年後には簿記の資格(○級)を取得する」のようなキャリアパスを立てると分かりやすいです。派遣女性の場合は「1年後には正社員を目指す。そのために4月から転職活動を始める」などの事例も考えられるでしょう。
さらに、3年後や5年後をゴールにした計画を立てましょう。3~5年あれば、あらゆることができます。しかし遠すぎる未来ではないため、キャリアパスを考えやすいのです。具体的には、「3年後には一般事務だけでなく経理事務もできるようになる。そのために、1年かけて資格を取得し2年かけて経験を積む」や「5年後には貿易事務として活躍する。そのために、2年かけて勉強し正社員を目指す。その後3年で経験を積み即戦力として働けるようにする」といった事例が挙げられます。
このようにキャリアパスを立てることで、自分の働き方や人生について定期的に見直すことができます。それゆえ、キャリアパスは派遣女性にとっても非常に重要なのです。
キャリアパスの壁であるマミートラックとは

「マミートラック」とは、出産を経験した女性が、出世コースから外れてしまうことを指します。どんどん昇進していく出世コースに乗ることができるか、それとも出世コースに乗れずに昇進しないままの状態が続くかの2パターンに分かれるのは、女性だけに限った話ではありません。しかし、マミートラックは働く女性が直面する問題なのです。
その理由は、出産や育児によってそれまでと同じ働き方ができなくなることです。出産すると育児のために残業ができなかったり、子どもの体調不良によって仕事を休んだりすることが増えます。その結果、仕事に復帰すると働き方が変化して昇進が難しくなります。
また、仕事にもさまざまな影響を及ぼすでしょう。その理由としては、責任のある仕事を任されなくなる、簡単な仕事しかできなくなるなどが考えられます。
例えば、出産前はプロジェクトのリーダーを任されていたのにも関わらず、出産後はプロジェクトのメンバーにも入れてもらえない、といった事例があります。第一線で活躍していたのに、出産後はアシスタント業務が増えるといった事例も挙げられるでしょう。その結果、自分の仕事にやりがいを感じられなくなり、モチベーションが下がります。
このように、マミートラックは働く女性に大きな影響を及ぼします。昇進ができなくなることで、思い描いていたキャリアパスを実現できなくなる可能性もあるのです。
マミートラックの対策
キャリアパスの壁となるマミートラックには、育児休暇期間の延長を行う・時短勤務制度を利用するといった対策が行えます。これらの制度を活用することで、会社に迷惑をかけてしまうという不安が軽減され、育児と仕事が両立しやすくなります。
例えば、一般的な育児休暇の期間は1歳6ヶ月までと定められていますが、保育園に入ることができなかった場合は半年間の延長が可能です。期間を延長することで、体調不良が発生しやすい時期にも育児に集中できます。
もちろん、育児休暇の期間が終了する前に職場復帰することも可能です。しかし、小さい子どもはいつ体調を崩すか分かりません。「早く仕事復帰して活躍したい」という気持ちは大切ですが、復帰が早すぎるとかえって早退や欠勤が増え、マミートラックに乗りやすくなるのです。仕事に集中できる環境が整うまでは、思い切って休む勇気も必要です。
さらに、時短勤務制度の利用にもメリットがあります。時短勤務をすると勤務時間内にできる仕事が減って、マミートラックに乗りやすくなります。しかし、短い時間で確実な仕事を続けていると、その点が評価されることも少なくありません。
復帰後はアシスタント業務ばかり任されることもありますが、まずは与えられた仕事の中で評価してもらうことが大切です。アシスタント業務を経験することで、新たな発見ができることもあるでしょう。
マミートラックに乗らないことばかりを考えるのではなく、利用できる制度を活用し、自ら対策することが重要です。
まとめ

キャリアパスを考えることは、自分の働き方やキャリアアップについて見つめ直すきっかけになります。仕事を続ける上でとても重要なものなので、3ヶ月や1年などのスパンで計画を立てましょう。また、キャリアアップの壁であるマミートラックの問題に直面したら、自分で対策することが必要です。長く働き続けるために、さまざまな工夫を行いましょう。
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