派遣男性のキャリアパス例|長く働き続けるために
目次
将来の働き方に対する不安を解消するため、転職を考える人は多いものです。キャリアパスを考えて将来像やそのためのステップを明確化することは、転職活動にも役立ちます。雇用の不安定さに不安を感じる派遣男性にとっても、キャリアパスで今後について改めて考え、見直すことは重要です。
キャリアパスの重要性
働くうえで、将来のビジョンを明確にするのがキャリアパスという考え方です。どのような雇用形態でも、どういったポジションにいたとしても、将来に対する漠然とした不安は労働者にとって付きものです。
労働者が自身のキャリアプランを実現するために、今どういったスキルが足りないのか、これからどのようなスキルを身につけなければならないのかを明らかにしていきます。そうすることで、将来に対する漠然とした不安が解消されることもあります。
「今の会社にいても将来のビジョンが描けない」「このままでは成長できない」と感じている場合はキャリアパスを実戦してみるとよいかもしれません。長く働き続けるためにも、将来を明確にすることは大切です。
キャリアパスとは

キャリアパスは、企業の人材育成制度のひとつでもあります。キャリアパスを明確にすることは、社員だけでなく企業にとってもメリットが大きいものです。
キャリアパスを描くことにより、社員の理想像やキャリアビジョンが具体的になるため、自らが積極的に将来の働き方を捉えるようになります。そうすることで、日々の業務に対しても前向きに当事者意識をもって励むようになるといった変化が期待できます。
社員が前向きに働いてくれるようになることで、企業にとっても生産性の向上というメリットが感じられます。人材育成制度のひとつとして取り入れることで、社員教育の効果が高まることにもなります。企業にとっても、企業が求める理想の人材を多く育てることにつながります。
さらに、キャリアパスをきちんと実施している環境にあるということは、企業のブランディングにも役立ちます。人材教育・育成に力を入れていることは、求職者に安心感を与えられます。
キャリアパスが必要な理由
キャリアパスが必要とされる背景には、終身雇用制度・年功序列制度をあまり活用しなくなったことが挙げられます。とくに大手企業に見られる傾向といえます。
年功序列であれば、勤続年数に応じて昇給昇格していくため、長く勤めているほうがメリットであるのが一般的でした。しかし、2人に1人が転職するとされる今の日本においては、昇給昇格が勤続年数や年齢に比例しなくなってきました。個人の能力やスキル、結果により評価される時代へと変わりつつある現在、新卒入社の社員よりも中途採用の社員のほうが早く昇進することもあります。
このように、ひとつの企業でキャリアを十分に積めるとは限らない現状により、個人の目標をふまえて経験やスキルを身につけていくことが求められるようになっています。ひとつの企業で給与アップを目指すにしろ、転職によりキャリアアップを目標とするにしろ、漠然と行動するだけでは足りない時代といえます。そこで、今後のビジョンと将来設計が欠かせないものとなっているのです。
キャリアパスの立て方

キャリアパスを立てるときにはどういった目標を考えるべきか、具体例をもとに解説します。
ここでは、ITエンジニアの場合を事例として挙げます。
5年後:スペシャリストを目指す
3年後:プロジェクトリーダーになる
1年後:SEへとキャリアアップ
3ヶ月後:プログラマーとして技術を身につける
このような道筋のなかで、必要な知識やスキルとは何か、そのために取得すべき資格、受けるべき研修は何なのか、さらに具体化して考えていきます。転職を視野に入れている場合は志望する企業への転職を3年後、5年後の目標として考えてもよいでしょう。
キャリアパスを考えるときのステップは、以下のとおりです。
- 何年後、自分がどうなりたいかなど、目標を明確にする
- 自分の現状を考える
- 現状をふまえて、必要なスキルは何か考える
まずは、3年後、5年後の自分がどのような働き方をしていたいのか、どういったポジションにいたいのか、ビジョンを明確にしましょう。そして今の自分がどうなのかも明らかにします。持っているスキルや資格など、自分の強みを客観的に分析することが大切です。そうすることにより、これから身につけるべき知識やスキル、必要な経験も自ずと見えてくるはずです。
つまりキャリアパスとは、ゴール(将来のビジョン)とスタート(今の自分)を明確にしたうえで、その間のステップ(必要なスキル等)を考える作業になります。
キャリアパスの目的は、目標とする職位や職務に向けて必要な実績を得たり、スキルを高めたりするための道筋を立てることです。キャリアアップするなどして自分の理想像に近づくためには、適切なスキルアップを図る必要があります。そして「適切に」行うためには、キャリアパスが有効だということです。
キャリアパスは、男女の区別なく重要なものです。さらにどのような雇用形態にもよらず大切なものになります。将来に不安を感じやすい派遣男性も、ぜひ取り組むべきといえるでしょう。
キャリアパスを導入している企業

企業によるキャリアパス導入実績を紹介します。
■株式会社リコー
印刷機や精密機器メーカーの株式会社リコーでは、独自のキャリアパスとして「7つの人材タイプ」に区分けしました。ビジネスリーダー(事業トップ)・ビジネスリーダー(機能トップ)・新規事業創造リーダー・プロフェッショナル・スペシャリスト(高度スペシャリスト)・プロジェクトマネジャー・マネジャーというように7つの人材タイプに区分けすることで、キャリアパスをより明確に描けるようになります。
自発的な従業員を育てるため、認定制度も設定しました。すべての従業員にキャリアアップのチャンスが与えられたことにより、女性管理職も8人から110人へと大幅な増加が実現しました。
■株式会社みずほフィナンシャルグループ
いわずと知れた企業、株式会社みずほフィナンシャルグループでも、キャリアパスをはじめとしたキャリア支援により女性管理職比率が増加しました。産休や育休を取得しても活躍できる女性社員のロールモデルにより、女性のキャリアアップへの意識が向上しました。
企業内での活躍イメージが明確化され、キャリアパスが描きやすくなるような取り組みを行うことで、従業員のモチベーションアップにも貢献しています。さらにキャリアパスを通して定めた目標に向け、必要なスキルを磨くための研修制度も充実しています。
キャリアパスを描いて転職しよう
キャリアパスにより、将来の目標を明確にして段階的に考えられるようになります。これは、転職活動においても重要なことです。面接ではキャリアプランを問われることも多いため、転職活動を始める時点で明確にしておきたいところです。さらに転職の面接でキャリアパスを有効に使うためには、志望先の企業が何を求めているのかも徹底的にリサーチしておきましょう。
特に、転職の面接でアピールすべきことは「即戦力」です。漠然とした自分の理想像だけではなく、企業にとって必要な人材であるとともに、どういった部署でどんな働き方をして志望先に貢献していきたいのか、具体的なキャリアパスを伝えるようにしましょう。
まとめ

キャリアパスを考えることで、将来のビジョンやキャリアプランをより具体的に、そして明確にできます。働く人なら誰もが抱えるであろう、将来への漠然とした不安の解消につながることもあります。将来への不安を感じている派遣男性は、自身のキャリア形成のため、転職活動のために、キャリアパス取り組んでみてはいかがでしょうか。
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