派遣社員の男性の割合|これから増える?減る?
目次
正社員でなくても働くことができ、雇用形態が多様化する日本ですが、これから派遣男性の割合は増えていくのでしょうか。派遣男性の割合は現時点でどれくらいなのか、派遣女性とも比較しながら、派遣男性の年代別・業種別の割合についてまとめてみました。今後の傾向はどうなのか、派遣はどのようなものなのかと考えている方、あるいは転職を希望している方は参考にしてみてください。
派遣社員の割合

2020年時点で、派遣男性と派遣女性の割合についてはどうなっているのでしょうか。データは2019年時点のものですが、まず男性の正社員率は77.7%に対し、女性は43.6%と約半分近くの差が出ています。
正社員に関しては女性も増えつつありますが、まだ男性のほうが割合的には多いようです。10代での正社員の割合は4割程度となっており、高校卒業時点での就職率はさほど高くはないようです。
女性の正社員率が低いのは、結婚や妊娠・出産といった人生の節目ごとにやむを得ず退職してしまう方が多いためです。
他には、学歴差により異なりますが女性の正社員率はやはり低いです。高校、専門学校までですと正社員率は50%を切り、大学卒業、大学院卒業まで行ってようやく50%を超えます。対して男性は高校卒業時点でも正社員率は80%と高く、大学卒業ならもう少し上がります。
派遣社員については男女が逆転し、女性の方がかなり多いです。女性85万人に対し男性は56万人です。やはり一度正社員になっても、家庭を持ち、子どもが産まれると正社員で働くのは難しいと考える方が多いのが現状です。
職業別派遣社員の割合
事務職 | 販売職 | サービス業 | 製造関連 | 清掃・運搬 | 専門職 | ドライバー | その他 | |
派遣男性 | 8.9% | 3.6% | 3.6% | 39.3% | 21.4% | 10.7% | 5.4% | 3.6% |
派遣女性 | 44.7% | 7.1% | 8.2% | 18.8% | 11.8% | 7.1% | 0.0% | 3.5% |
出展元:https://www.jassa.or.jp/keywords/index1.html
派遣社員は職業別でいうとどれくらいの割合なのでしょうか。上記の表を見る限り、事務職などは派遣女性の方が割合的に非常に多いようです。他には販売職やサービス業などについても、派遣男性と比べると派遣女性のほうが割合的には大部分を占めています。派遣女性では5分の2以上を占めている事務職も、派遣男性では10分の1以下です。一方で、派遣男性は製造関連、清掃や運搬などの仕事への割合が大きくなっています。
現代の日本では、賃金が上がらず正社員だけで暮らしていくのは大変な時代になってきています。そのため、正社員で働いていても副業などが解禁されれば、上記の表とは違う結果になる可能性が十分にあります。
ただ、派遣男性の割合も増えつつあります。理由としては高校、大学卒業後に正社員になれなかった方が派遣で仕事を探しているということが挙げられます。就職氷河期が重なってしまった方が一定数いるため、男性であっても正社員ではなく派遣で生活をしているということです。
また、希望ではない会社に入ったが転職しようと思ってもなかなかうまくいかず、とりあえず派遣で転職するまでの間を繋いでおく、という方もいるようです。
職業別派遣社員の年代別の割合
10代 | 20~24 | 25~29 | 30~34 | 35~39 | 40~44 | 45~49 | 50~54 | 55~59 | 60~64 | 65~ | |
男性 | 1.2% | 13.3% | 21.7% | 19.0% | 11.6% | 8.0% | 5.5% | 4.2% | 6.5% | 5.4% | 3.6% |
女性 | 0.5% | 8.0% | 27.8% | 27.7% | 14.2% | 8.6% | 6.1% | 3.4% | 2.0% | 1.3% | 0.5% |
出展元:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/haken/04/kekka7.html
表は、派遣社員の年齢別の割合について男女別にまとめたものです。年代別に見ると、派遣男性のほうが若年層と50代以降で派遣女性に比べて多いことがわかります。25~39歳までは派遣女性のほうが割合的に多いのは、結婚や妊娠・出産により正社員を離れ、新たに派遣として働く方が多いためではないでしょうか。
派遣のほうが時間の融通がきくため、そういった面では派遣男性に比べると派遣女性の方が割合的には大きくなるのも納得です。男性はやはり正社員でいる方が多いため、年齢を重ねても割合的に増える傾向は少ないでしょう。
若年層だと派遣男性の割合が派遣女性の割合よりも高いのはなぜでしょうか。派遣の仕事には重労働なものもあるため、若年層の男性を求められる職場が一定数あります。そのため、若年層に限っては派遣男性のほうが割合的には大きいようです。
派遣男性の若年層が多い理由は高時給で働ける案件が多いからという理由が大きいようです。さらに在学中であれば時間に余裕がある学生もいるため、高時給の派遣は魅力的に映ったかもしれません。
派遣男性が活躍している業種
派遣男性が活躍している業種には、どのようなものが多いのでしょうか。意外な職種でも派遣男性が活躍している場合があるようです。また、正社員では難しい場合でも派遣なら働ける、という職種もあるようです。主に製造、清掃、技術職について、それぞれ派遣男性が多い理由などをまとめていきます。
製造

製造関連は不規則な生活リズムになりがちです。そのため、体力のある派遣男性が優遇されやすく、重たい荷物を運ぶという面でも頼られやすい存在です。派遣であれば、特に必要な資格もなく、未経験でも働くことができます。
年齢的には20代などの若い方のほうがいいですが、体力に自信がある方なら誰でも問題はありません。また、フォークリフトなどの機械を操作する資格を持っていると非常に有利になるでしょう。
資格を取得する機会のある派遣会社もありますが、自分で努力して取得することもできます。フォークリフトなどの資格を持っているだけで派遣の時給が上がることもあるため、持っている方はぜひ活用してみてください。実務経験がなく資格を持っているだけでも問題ないでしょう。
清掃
清掃業も同じく、資格はいりません。力仕事もないため年配の男性でも安心して働ける環境です。作業も簡単なため、派遣に慣れていない若年層の男性にもお勧めですし、もちろん女性にもお勧めです。
ただ生活リズムは不規則なため、深夜に作業をしたり早朝に清掃をしたりと、リズムに慣れるまでは時間がかかります。また、清掃は一人で淡々とやる仕事のため、人付き合いが苦手な方にもお勧めです。
清掃業の場所は、スポーツジムや工場、オフィスビルとさまざまです。就業中や就業前後に掃除を行うため、人と会う機会は減ります。コミュニケーションを取る必要もないため、誰でも簡単にできる職業となっています。
技術職

技術職は何かしらの資格を持っていた方が有利になります。高校や大学時代にIT関連の資格を取っていれば、その資格を利用し、技術職系の派遣の仕事ができる可能性は十分にあります。
もちろん未経験でも採用されますが、その場合は就業中に必要な資格を取るよう会社より言われる可能性があります。資格は持っているだけで有利になるため、取れるなら取っておいた方がいいでしょう。
技術職は技術力重視のため、学歴がいらないところもあります。独学で必要な資格を持っているけれど学歴がない、という方でも資格さえあれば派遣として働けます。これは派遣男性だけではなく、派遣女性でも同じことがいえます。持っている方はぜひ活用しましょう。
資格に応じて待遇などが異なることがあるため、もしIT系の資格を持っているであれば、申告しておけば給料にも大きく反映されるはずです。就業中に資格を取得した場合は、派遣会社に申告するようにしましょう。
まとめ

現在、派遣男性の割合は増えつつあります。正社員であっても派遣の方が時間の融通がきいたり、持っている資格を活かせたりというメリットがあります。他にも、派遣は学歴がいらない場合も多く、やってみたかった仕事が派遣ならできるということもあります。
年配の派遣男性であっても清掃業など体力のいらない仕事もあり、正社員として働くことは難しいが派遣ならできる、という男性もいます。一度自分に合った仕事がないかどうか探してみるのもいいかもしれません。
これら以外にも派遣の仕事はあります。ぜひ、自分に合った派遣の仕事を見つけてください。
正社員や派遣など、厳選した様々な求人をご紹介。仕事にまつわる様々なコンテンツも発信しています。
すべてのサービスを無料でご利用いただけるため、「初めての派遣、正社員で不安」「現在就業中で悩んでいる」「相談だけしたい」という方も、まずはお気軽にご登録ください!
■無料登録はこちら
■LINE相談はこちら
ヒトサガスは1人ひとりの「働く」を応援しています。