派遣社員の女性の割合|他にはないメリットも
目次
近年女性の働き方で多くなっているのが、派遣社員という働き方です。普段、派遣社員を数字から見ることはあまりないはずです。今回は、派遣社員という働き方を業種別、年代別から見ることで、派遣女性が多い理由、派遣社員のメリットを探ってみました。派遣社員という働き方はデメリットが取り上げられがちですが、思わぬメリットもあるようです。
派遣社員の割合

労働力調査(詳細集計)2019年を参照すると、派遣社員は女性が85万人に対し男性は56万人という数字が出ています。パーセンテージに直すと、男性22.3%・女性56.4%は非正規ということになります。この数字から分かることは、意外と男性の非正規率が高いということと、女性は半分以上が非正規として働いていることです。
派遣社員は男女共に10代後半で多いという特徴があります。これは、10代後半の人は学生が多く、非正規という働き方が主流のため。学生をしながらアルバイトをする人が多い為、どうしても非正規が多くなるのでしょう。
この数字については学生たちが就職する年代になると、非正規という働き方が減り、正規で働く割合が多くなります。専門学校生や大学生だった世代が就職するためです。
その後、男性については定年する年代まで正規の割合がほぼ横ばいで進んでいく一方、女性については既婚者の割合が高くなる世代で非正規が多くなる傾向が見られます。これは、仕事と家事、さらに育児との両立が難しいことや、家族の意向により非正規という働き方を選ぶ女性が増えるためです。よって、30代以降の女性は年々非正規率が増える傾向が見られます。
業種別派遣社員の割合
業種別の派遣社員の割合を見ていくと、ひとつの傾向が見られます。それは、金融業・保険業と複合サービス事業の8~9割が派遣社員だということです。男性については運輸業や製造業で派遣社員の割合が高いという傾向が見られます。
これらのことから分かることは、派遣社員の多い業種というのは、それだけ人手が必要な業種である上に、その業種の特異性から女性の派遣社員が欲しい、男性の派遣社員が欲しいというこだわりがあることです。
特に分かりやすいのは運輸業で、男性の派遣社員が多いことです。これは、運輸業は普通免許や大型免許が必要であることと同時に、重い荷物を運びますし、体力が必要であることから、女性よりも男性に向いている仕事であるため、自然と男性の派遣社員が多くなる傾向があるのです。
派遣社員が多い業種を見ると、私たちが普段の生活で接する機会のある業種であることが分かります。それらのサービスを利用しているときには、誰が正規で誰が派遣社員なのかは見た目では分かりません。身近なサービスが派遣社員によって成り立っているということが、身をもって感じる結果となりました。
業種別派遣社員の割合年代別の割合

さらに、業種別派遣社員の割合を年齢別に見ていくと、意外な傾向が見られます。金融業・保険業・複合サービス業に就いている女性の多くが派遣社員であり、年代は20代~50代まで幅広い年齢層の女性がいるということです。
たとえば金融業を例に挙げると、正規であれば金融関係に就職できなかった場合に業種にこだわって派遣で金融業にという20代の女性がいると同時に、過去に金融業で正規で働いていた経験がある40代、50代の女性が経験を生かして派遣で金融業に就いているということもあります。
実際に求人を見ても、派遣社員として募集しているのは金融業や保険業・複合サービス業に多く見られ、自然と派遣社員の人数も多くなるのでしょう。また、これらの業種そのものが女性に人気があるということも就業者の多さにつながっています。
いくら正規の社員で仕事をしたいと思っていても、向き不向きや経験、体力的な問題などで女性には不人気という業種もあるでしょう。
一方男性は、運輸業や製造業で派遣社員が多く、これらの業種では20代~50代、さらに定年退職した60代以降の男性が派遣社員として働いています。業種によっては、免許が必要という場合もあるため、資格を生かした仕事ができるというメリットがあります。
製造業は工場勤務が多いですが、工場そのものが24時間稼働している場合も多く、人手が必要ということから、幅広い年代の男性が仕事に就きやすいのです。
派遣女性が多い理由
女性は派遣という働き方を選ぶ割合が多いと言われています。その理由にはいくつかあり、それぞれの考え方や家族形態などが関係しているようです。
独身の女性の場合は大きく分けて二つの傾向が見られます。
・職種にこだわった結果
・あらゆる会社で経験を積みたい
新卒の就職活動で正規では内定を取ることができなかった場合に、派遣で入ることもありますし、派遣という雇用形態は数ヶ月単位でさまざまな会社で仕事ができるため、あえて選ぶという場合もあります。
一方、結婚後に一度退職して専業主婦をしていたけれど、また仕事をしたいと思ったときに派遣を選ぶということもあるようです。派遣であれば、転勤をしなくてもいいですし、家族の状況に応じて融通が利きやすいということあります。
また、正規で仕事を探しているけれどなかなか採用されないという人が、派遣に登録するというパターンも見られます。女性はどうしても家族を持つことで、仕事メインでやっていくことが難しくなるため、置かれている状況とのバランスを取りながら仕事をする傾向が見られるでしょう。
女性は派遣という働き方をあえて希望している場合もあれば、やむを得ずという場合の二極化が見られます。
派遣社員のメリット

派遣社員というのは、給与面では正規との差がどうしてもありますし、長期的な雇用が約束されないということもありますが、派遣社員ならではのメリットも多く存在します。これらのメリットがあるからこそ、派遣社員という働き方をあえて選ぶという女性も多いのです。特に、既婚者の女性はあえて派遣を選ぶ人も多く、時間的な理由や家事との兼ね合いなどの理由を挙げる人が多く見られます。
都合のよい時間に働ける
派遣を選ぶときの理由として挙げられるのが、都合のよい時間に働けるということです。時間的に自由度の高い働き方な為、家族がいる場合は家族の用事(育児や介護など)も並行して行いやすいですし、自分の時間もしっかり確保することができるため、プライベートを充実させることができます。
たとえば、フルタイムでの就業は難しいことや、この曜日は就業することができないという場合など自分の条件を最初からはっきりさせることにより、それに合った就業場所を紹介してもらえるのが、派遣のメリットのひとつです。
家事・育児の両立

段々女性に優しい社会になりつつあるとはいえ、仕事をすることは女性にとって厳しい社会であることは間違いありません。
家事や育児を両立させて仕事もしたいという女性にとって、派遣という働き方は、無理なく働くことができます。
派遣という働き方をし、しっかりお給料をいただきつつ、社会経験も積むことができる……しかし、一番優先するのは家事や育児。このように、はっきりとしたライフスタイルを描いている女性にとっては、派遣という働き方は大きなメリットとなることは間違いないでしょう。
まとめ
派遣という働き方については、賛否両論ありますが、あえて派遣という働き方を選んでいるという人も多くいます。それは、派遣という働き方にメリットが数多く存在するためです。特に女性にとっては、正規で働くよりも時間的な余裕があり、家事や育児との両立ができることは大きなメリットです。
また、自分の能力を発揮したいと思っている女性にとっても派遣という働き方は自尊心を維持しつつ、しっかりと収入面でも満足を得ることができる働き方です。
正社員や派遣など、厳選した様々な求人をご紹介。仕事にまつわる様々なコンテンツも発信しています。
すべてのサービスを無料でご利用いただけるため、「初めての派遣、正社員で不安」「現在就業中で悩んでいる」「相談だけしたい」という方も、まずはお気軽にご登録ください!
■無料登録はこちら
■LINE相談はこちら
ヒトサガスは1人ひとりの「働く」を応援しています。