派遣社員に必要?個人年金保険のメリット・デメリット
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派遣社員となると正社員とは立場が異なるため、将来のために個人年金保険を考える人もいるでしょう。加入する際のメリット・デメリットを見極め、納得した未来を迎えるためにはどうしたら良いのでしょうか。今回の記事では、個人年金保険には入っておいた方が良いのか、それとも何かデメリットはあるのか、といった部分を掘り下げていきます。
個人年金保険とは

個人年金保険とは、将来の生活資金を蓄える保険のことです。加入義務はなく、個人が任意で加入する私的年金の1つです。つまり、加入する場合は自主的に将来に備えた方が良いと判断した時となります。このような個人年金保険は、既に生命保険などに加入している保険会社から提案されることがあります。特にこれからは、少子高齢社会がますます加速していくため、自分の老後を案じる人が多いでしょう。そのためには、今のうちに稼ぎ、将来のために生活資金を蓄えておいて、社会に頼らず生きられるようにしておきましょう。
年をとっても稼げる人はもちろんいますが、今の待遇でずっと働けるとは限りません。また新しく職を探そうにも年齢制限がかかり、働きたくても働けないという場合も出てきます。個人で行う定期預金より良い条件となる場合もあり、個人年金保険の方が良いという人もいます。細かい仕組みは、次の項目でより詳しく見ていきましょう。
個人年金保険の仕組み
個人年金保険の仕組みを簡単に解説すると、例えばリタイアするくらいの年齢まで一定の保険料を積み立て、その後に積立金をもとに年金をもらう形となります。日本には加入が義務付けられている国民年金というものがありますが、それにプラスしてできます。
また、個人年金保険には3つの種類があります。
1つ目は確定年金です。年金の受け取り期間が決まっていることが特徴です。受け取り途中などに死亡してしまった場合は、そのお金が遺族の元へ行き、また年金として使えます。一時金として受け取れることも特徴です。
2つ目は有期年金です。被保険者が生きている間だけ受け取れる個人年金保険です。死亡した場合には年金の受け取りは終了します。
3つ目の終身年金です。その名の通り、被保険者が生きている限り年金を継続して受取れます。死亡した場合、遺族はその年金を受け取ることはできないため、ここが確定年金との違いとなります。
個人年金保険のメリット・デメリット

ここからは、個人年金保険に加入するメリットとデメリットを解説していきます。将来の生活資金が確保できるのであればメリットに感じるかと思いますが、今の生活が厳しかったり、国民年金で十分だと感じていたりする場合には、必要と感じないでしょう。このように、人によってその必要性は大きく変わります。
自分で貯蓄できる人とできない人によっても、個人年金保険の意義は変わってくるでしょう。雇用形態によっても入っておいた方が安心というケースもあります。ライフスタイルや、就職、結婚、出産などのライフステージの変化、年齢によってもよく考える必要があります。
個人年金保険のメリット
個人年金保険に加入するメリットは3つあります。
1つ目のメリットは、老後資産が形成できることです。老後に元気なら働けますが、リタイア後に今までと同じ仕事しても、それまでと同じお給料は出ないところが多いでしょう。その場合、たとえ働ける体だとしても年金に頼る生活になります。その年金だけでやっていけないのであれば、老後の資金として個人年金保険に加入する方がお得です。今から積み立てていけばそれだけ多くの資金が残るため、老後にお金を使うことができるでしょう。
2つ目のメリットは、個人年金保険料控除が受けられることです。これは契約内容にもよりますが、所得税だけでなく、住民税の計算によっても控除されるため、定期預金よりもお得な貯蓄方法と言えます。控除される額には上限があるため、この点には注意しましょう。
3つ目のメリットは、個人年金保険に加入すると死亡給付金が受けられることです。もし、個人年金保険を受け取る前に被保険者が死亡してしまっても、死亡給付金を受取ることができます。受給額は契約内容によって異なるため、重視したいのであれば気を付けましょう。死亡した時に運用益なども含めて計算してくれる一般型と呼ばれるものや、生存保障重視型という払い込み保険料程度のものもあります。
自分で貯蓄することが苦手な方にとっては、この仕組みのおかげで将来に備えられます。無駄なお金を浪費しないため、非常にありがたいものとなるでしょう。
個人年金保険のデメリット

一方、個人年金保険に加入するデメリットも3つあります。
1つ目のデメリットですが、定額型はインフレに弱いということです。個人年金保険は長い期間をかけて積み立てていくものです。その場合、その何十年間の間にインフレとなることも考えられるでしょう。インフレになると物価が上昇します。そうなると、例えば今までであれば100円で買えたものが105円出さないと買えないという状況になります。個人年金保険が定額型であれば、その金利は固定金利なので物価が上がろうと受け取る年金額は変わりません。契約した時の物価が目安となり、インフレが起きてもそこは考慮されないため、お金の価値の面から言うと損になります。
それなら変額型の方が良いのではと思うかもしれませんが、こちらはこちらでデメリットがあります。変額型とは、将来受け取れる金額が変動するタイプなのですが、運用が重視されるタイプでもあります。保険会社の運用が上手く行かなくなった場合、払った分の保険料を回収することさえできないリスクが生じるということが、2つ目のデメリットです。もしそうなった場合は、何のために個人年金保険に入ったのかわからなくなります。
3つ目に、生命保険会社の破綻で損をしてしまう可能性があるということです。
生命保険会社が破綻した場合、生命保険契約者保護機構があるため保険の契約は維持されています。しかし。保険金取り消しなどの措置を取られることがあるため注意が必要です。とはいえ、保険会社が破綻するリスクはかなり低いため、さほど気にする必要はないでしょう。
派遣社員は個人年金保険がおすすめ
派遣社員の場合は、個人年金保険に加入しておいた方がメリットは多いといえるでしょう。正社員であれば退職金が期待できますが、派遣社員には退職金がないため、特にリタイアした後の老後のことを考えると、お金に困る可能性が出てきます。そうなると、少しでも手元に多くの資金を残しておける個人年金保険に入っていた方が安心です。会社員だと、会社の方で積み立てをしてくれることもあり、独自の年金制度が用意されていることもあります。しかし、やはり派遣社員の場合はそれらが利用できないため、個人で保険を考えておく方が無難でしょう。
会社に頼れることが少ないのであれば、自分たちで保険会社などの商品選びをしておくと将来のためになります。老後は、仮に子どもがいたとしても手が離れ、教育費などもかからなくなっていく一方で、段々と体が衰えてくることにより医療費がかかってきます。年齢が高いと医療費が1割軽減されるなどの措置は取られていますが、自分が高齢になった時、社会が今のままとは限りません。
まとめ

ここまで、個人年金保険の仕組みやメリット・デメリットについて紹介しました。これは、派遣社員にとっては今後重要になってくる仕組みと言えます。派遣社員の場合、退職金が発生しないことで老後の資金がないと不安に思う方は多いでしょう。しかし、個人年金保険の大きな特長として、預貯金よりも老後資金が増える可能性があることや、所得控除が受けられることがあるため、長い目でみてメリットがある保険になるでしょう。また、個人年金保険にはデメリットがあることをよく理解した上で、良い商品を見極めることが大切です。
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